【感想・ネタバレ】宇宙のアノマリーはどこまで判明したのか 標準モデルを揺るがす謎の現象のレビュー

あらすじ

本書は標準モデル(標準模型ともいう)のアノマリー(異常)について面白く語っている。標準モデルとは、素粒子物理学では、宇宙に存在する4の力のうち強い相互作用、弱い相互作用、電磁相互作用の3つを記述するためのモデルのことで、20世紀における物理学の到達点とも言われる。宇宙論に関しても標準モデルがあって、こちらはビッグバンからはじまる膨張する宇宙について記述するが、標準モデルで説明可能なのはわずか5パーセント程度と言われている。どちらも、まだわからないことが多く、調べれば調べるほど数値の異常が見つかり、その理論の正しさが常に検証されている。これまで物理学は先に理論を打ち立て、それを実験によって確かめるという方法を取ってきた。ヒッグス粒子はその象徴的な出来事で、これによって標準モデルの正しさが確認された。そしてこれですべてが解明されたと思わずにはいられなかった。しかし、本当にそうだろうか? 徐々に実験精度が高まり、これまでの「標準モデル」から逸脱する実験結果が見つかるようになってきた。そのため実験結果から理論を見直すという方向に変化してきてもいる。本書はその現状とこれまでの経過を、研究者へのインタビューも含め、わかりやすく面白く書いている。さて、新しい物理学は見つかるのだろうか。

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Posted by ブクログ

本屋でぐうぜん、面白そうなタイトルの本を見つけた。2025年最後のノンフィクションはこれに決めた。

現在宇宙論の背骨である「標準モデル」に対して、その理論では説明できないことが観測されている。それが「アノマリー」。アノマリーと標準モデルをどうやって折り合いをつけるか、について紹介する本、という感じかな。

まー難しかった、宇宙物理の基礎の知識がないので太刀打ちできなかった。ちゃんとメモを取って読んだ。

アノマリーのスタートは当然、観測値が理論値と異なる!ということなんだけど、蓋を開けてみればそのような観測値は実験の失敗や計算ミスなどのエラーだった…という結論も多い。けれど、このようなものの中から新しい物理学的ブレイクスルーが生まれてきたのも歴史の事実だ。

アノマリーの基準として、「5シグマ」という言葉が出てきた。統計的に同じ結果が出る確率が何分の1以下だとシグマの数が上がっていって、だんだん偶然で片付けられない確率になっていく。この概念を最初の方の章で紹介してくれて、ありがたかった。統計の知識がないもので…。

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2026年02月01日

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