あらすじ
大学卒業と同時にNPOに就職しウガンダに駐在した筆者は、深刻な飢えに苦しむ住民たちの命の危機に直面。絶望的な状況を前に、住民たちがこの荒野で農業を営めば、胃袋を満たすことができるのではないかと思い立つ。天候とのたたかいや政治家たちの妨害など、さまざまな困難に直面した筆者が、当時の手記を元に援助屋のリアルを綴った奮闘記。「不可能なんて言わせない」、飢餓援助の渦に飛び込んだ23歳が信じた道とは? 2024年第22回開高健ノンフィクション賞最終候補作!
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Posted by ブクログ
学生時代にアフリカを旅し、大学の友人たちが安定した職を得ていく中、卒業と同時にNPOに就職してウガンダへ。飢餓の大地で、要支援者を巻き込んで、貯水池を掘り、荒地を開墾し、大量の果実を得るまでたったの1年間の話。
汚職や利権に塗れた国際援助の実態を目の当たりにした著者たちはそれらを批判しながら、理想を追う。国際援助によって自立することを奪われていた要支援者たちが、著者らと共に自立していく様は感動的。
国際援助による、援助される側の政治家、役人、事業者の腐敗の実態を明かし、それらの支配者と対峙しながら進めていくのだけど・・・・その困難は筆舌に尽くし難いものだったろうと想像する。本書にはわりとサラッと書かれているけど。
こんな青年がいる! 飢餓の大地に奇跡が起きた! その奇跡を詳らかにする感動の記録。