【感想・ネタバレ】まじめに動物の言語を考えてみたのレビュー

あらすじ

誰もが動物と会話したいと思っている。はたしてそれは可能なのだろうか。残念ながらこれまでの研究では明確な答えが出ていない。なぜなら、私たちはそれを調べる方法を間違えているからなのだ。
それを実現するには、動物が発する音(声)を調べて、それを人間の言葉に「翻訳」するのではなく、動物がなぜそのような行動をとるのか、その行動はどこから来るのか、そしてその行動を支えるために彼ら特有のコミュニケーションがどのように進化してきたのかを理解する必要があるのだ。しかも実験室の中ではなく動物たちが棲む本来の場所でのコミュニケーションを知らなければならないのだ。つまり、動物のコミュニケーションを彼らの視点から見ることが大事になる。
動物がしゃべるといっても、単純な要求に基づいて単純なコミュニケーションをしているのかもしれない。しかしそれこそが動物を理解する方法なのだ。なぜ動物が話すのか、話す必要があるのかを理解することで、初めて動物のコミュニケーションが理解できる。著者は自分自身のフィールドワークでの観察をもとに、動物の行動を科学的に明らかにしていく。

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Posted by ブクログ

オオカミ、イルカ、インコ、ハイラックス、テナガザル、チンパンジーらが言葉らしい音声を発しており、それらがヒトが使う言語とコミュニケートできるのかを、「まじめに」考察した著書だが、実験方法の確立からしてかなり難しいことは予想できる.ヒトのような音声を出すには解剖学的にかなり高度な構造を持つ必要があり、これらの動物たちがそのような咽喉を持っていない.また頭脳と言語の絡みもあり、一見話ができるように見えている事例の報告もあったが、やはりコミュニケーションを取ることは難しいというの結論のようだ.

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2026年01月19日

Posted by ブクログ

●「言語」に対する固定観念を根底から揺さぶられる本。
●動物にも言語があるのか知りたくて読む。→動物たちの多彩なコミュニケーションの手法については知れた。
●本書は、動物たちの多様なコミュニケーションの手法から、それぞれの動物たちが言語をもっていると言えるのかを検討している。注目すべきは、動物のコミュニケーションを「単語と文」という人間独自の物差しで測ることを明確に否定した点にある。特にテナガザルの章で語られる「意味と単語の一対一対応を捨てる」という視点は、まさに目から鱗だった。我々はつい「この鳴き声は『ヘビ』という意味だ」という辞書的な正解を求めがちだが、動物たちはもっと流動的で、文脈やシークエンス全体に意味を宿らせる、全く異なる知性のあり方をこの本では提示している。

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2026年03月04日

Posted by ブクログ

鈴木俊貴先生の「僕には鳥の言葉が分かる」を
読み、こちらの本のタイトルが気になり
読んでみた。
一見、難しい内容のような気もするけれど、
動物についての知識はあまり必要ない。

オオカミ、イルカ、インコ、ハイラックス、
テナガザル、チンパンジー、ヒトを含め
種によってそれぞれ全く異なるコミュニケーションをとっているらしいことの観察、研究内容などが
紹介されている。
たとえば、イルカ(水族館のイルカも含めて)は、
仲間とコミュニケーションをとる際に、自分自身の名前を表すひとつの特別のホイッスル(イルカが出す音)を発するが、人とイルカの他には通常のコミュニケーションの中で自分の名前つける動物はいないという。
ハイラックス(モルモットとウサギのような見た目)は耳ざわりな吠え声だが、複雑な歌を歌う統語あるらしく、歌が歌らしく聞こえるようにしていることや、テナガザルは家族で合唱し、子どもに歌い方、配偶相手を魅了する方法、一緒に子育てしてくれる適切なパートナーを見つけて繋ぎ止める秘訣を教え、子どもは親の複雑な歌を真似しつつ自分の歌のスキルを磨くなど、かなり面白い内容が紹介されている。
ただ、動物は仲間に対して、様々なコミュニケーションをとってはいるが、それは言語でなく方法で
あり、言語とコミュニケーションは異なる、ということが、現在での研究結果らしいことに少し残念に感じる。自分は全くの素人だが、本当に動物は言語を持たないのだろうか。
著者にぜひ一度、鈴木俊貴先生の「僕には鳥の言葉が分かる」を読んでもらいたいが‥大きなお世話か。

終章で著者の言葉が紹介されているが
『ヒトのコミュニケーションと動物のコミュニケーションを比較するとき、人間は地球という広大な生態系のほんの一部を構成するひとつの種でしかなく、言語はいかに驚異的といえども、コミュニケーションへの無数の適応のうちのひとつでしかない』という箇所に共感した。

カバーイラストが可愛い

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

動物ごとに章を分けていて、各動物の生態が分かるのが面白い。肝心の言語については検証がつらつらと書かれているが結論はいまひとつ読み取れない。あと原文読んだわけではないけど、多分癖の強い文章な気がする…

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2026年02月02日

Posted by ブクログ

オオカミ、イルカ、インコ、ハイラックス、テナガザル、チンパンジーの音声コミュニケーションと人間の言語の比較と理解の本。環世界とは遠く、徹底して人間の感覚から音声コミュニケーションを論じる内容。
それにしても邦題のセンスがひどすぎる。

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2025年08月30日

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