あらすじ
西の国の将軍家に双子の兄として生まれたグレイ。家の跡取りは剣聖と名高い妹クレアに任せ、グレイは知識欲から学者として生きてきたが、東の国と西の国で起きた大戦、その後の西の国の大敗により運命が180度変わってしまう。東の国の銀狼皇帝・アルベルトは戦場で一目惚れした将軍クレアを戦争捕虜として人質にすることを命じるが、クレアには生涯を誓った相手がおり、愛する妹の幸せを守る為、グレイが身代わりとして東の国に向かうことに。そうして簡単にバレてしまった入れ替わりに死を決意するも、極上の交換条件のもととある仕事を与えられ、グレイは皇帝の傍に侍ることになる。その仕事は――皇帝の抱き枕!? その抱き心地は噂に噂を呼び、騎士団総長や宰相も興味津々で……!?
【電子特別版】MINORI先生の書き下ろしショートストーリー「隣国の人質のお気に入りはこの国の皇帝の俺だよな?」を電子版だけに特別収録!
感情タグBEST3
これも転生無双?
地の文の視点が時折予告無く変わるのがやや読みにくいものの、とっても面白い作品でした。冒頭に主人公による自己紹介がないため、読者も登場人物同様にグレイが何者であるかが分からないまま物語が進みます。グレイが転生者であることに気づくのが(登場人物たちより)早いことだけが読者に許されたアドバンテージですね。無自覚な人たらし...というか、『無自覚な魔性の男』なグレイ視点の地の文が楽しいので、どんどん読み進めてしまいます。
知識欲が飛び抜けた変わり者で、『美形なのに放っておくと数日でもさくなってしまう残念な学者』であるはずのグレイが何を背負い何を思っているのかが終盤まで明かされないため、物語がどう展開するのかが予想しづらく、わくわく感が持続します。オカン3人衆の幼少期のエピソードが可愛くて切なくて、グレイが守ってあげたくなっちゃう気持ちが良く分かります。
ちょっぴり残念だったのは、巻末の書き下ろし。番外編のアル視点なのですが、同じエピソードを続けて読むことになってしまうので、これは別エピソードの方が嬉しかったですね。
物語はまだ続いているそうなので、続刊の配信を楽しみにしています。
Posted by ブクログ
おもしろかった!
ポンコツそうに見えて実はできる受が実はたいそう美人で、実力を発揮しまくって周りの人間をメロメロにしていくという…よくあるけどこういうのが食べたくて見てるわけなので問題ないです。
受がちゃんとしっかりしてるのがいい。はわわ、ぼ、ぼく…みたいなタイプは苦手なのでとても良い。
惜しまれるのはハーレム展開だったのに最後攻一人に絞ったところかなぁーハーレムならハーレム突入する流れが好み。でも全然楽しめた。妹はいつ出るのか?と思ったけどずっと出なかったので続くのかな…?
ストーリー面白い
あまりBL要素はありません。エロ少なめ。ストーリー面白いです。主人公のグレイの2面性ギャップとか、それぞれの視点での語りとか、前世の記憶〜とかもありますが要素としては薄め。過去の出来事と今が繋がる感じの内容ですかね?
Posted by ブクログ
久しぶりにBL小説が読みたくなり、タイトルで惹かれて購入。
昔から繋がりがある攻めとの関わり。最終的にこれまで出てきた、はっきりしなかった受けの抱えているものについても触れられ、回収されたのはよかった。
ただ、主要な攻めキャラが3人おり、その中のひとりと恋仲になる展開が私としてはあまり好みではなかった。これは私の好みであるため、作者の問題ではない。
この後他のふたりがどうなっていくかは描かれていないためわからないが、ずっとアルベルトと同じようにグレイが好きだった、ダグラスとヒューバートはどう思うのだろうか。ただ喧嘩しながら一緒に過ごすだけなのかもしれないが、その2人のその後を考えてしまう。特に私はダグラス推しなので…
また受けが強いお話もあまり私の好みではなかった。最初は控えめで守られるような受けかと思っていたのだが、後半になるにつれ攻めよりも受けが強くなっていった。そういった受けが強い話もあまり好みではなかった。
ただ、私が得意ではないといっている点が好みの方もいると思う。なので、そう言った方にはおすすめの本だと思う。