あらすじ
激しい雨の降る夜、眠る夫を乗せた車で老婆を撥ねたかおりは轢き逃げの罪に問われ、服役中に息子を出産する。出所後、息子に会いたいあまり園児連れ去り事件を起こした彼女は息子との接見を禁じられ、追われるように西へ西へと各地を流れてゆく。
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Posted by ブクログ
最後には息子と会えるのだろうと思いながら読んだ そしてとうとう会えた時の二人の間のやりとり 舞台設定は秀逸 このシーンは泣けた
また夫とのすれ違う記憶 空白で生まれるズレ
細部に及ぶメリハリ さすがと思った
Posted by ブクログ
十章の息子宛の手紙のところで、小説を読んで久しぶりに頭が痛くなるくらい泣きました
途中辛くなるところもあるけど時間を空けて何度でも読みたくなる小説でした
Posted by ブクログ
熟柿。熟した柿が落ちてくるのを待つ。
警察官の妊婦妻が轢き逃げをしてしまう。同乗してた警察官は辞職し、妻は刑務所で出産し、出所と共に離婚する。
子供に一目会いたいと幼稚園に行くが別の子を抱きしめて逃げ出してしまい、誘拐で怒られる。
小学校入学式にも行くが、追い返されて会えない。
そのまま息子に手紙をノートに書き連ねるけど、出す予定のないのを生き甲斐に、千葉から山梨や大阪や岡山をへて、福岡にたどり着く。行く先々で、人間関係トラブルや過去の服役がバレたり、ルームメイトに全財産を盗まれたりする。不倫してる友達と何ヶ月かに一回電話をしたり、好きになりそうな人に出会えたり、でも轢き逃げと服役の事は言えなかったり。
息子が高校生になり、幼稚園時代からの同級生女子に導かれて面会する。どちらも中々言いたいことが言えなかったり、もどかしい。