【感想・ネタバレ】熟柿のレビュー

あらすじ

激しい雨の降る夜、眠る夫を乗せた車で老婆を撥ねたかおりは轢き逃げの罪に問われ、服役中に息子を出産する。出所後、息子に会いたいあまり園児連れ去り事件を起こした彼女は息子との接見を禁じられ、追われるように西へ西へと各地を流れてゆく。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

母親が息子と16年ぶりに再会するまでの葛藤が緻密に描かれている。作者の、当事者なんですか、と疑ってしまうほどのリアリティのある描写が秀逸。息子と再会するシーンでは自然と涙が溢れた。彼女の原動力はいつだって息子の存在だった。300ページにもおよぶページを使って描かれてきた彼女の人生に心から共感したのだと思う。

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2026年01月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

〜あらすじ〜
主人公かおりは妊娠中に起こしたひき逃げ事件により獄中出産をし、その後夫と息子とは離ればなれに。かおりは職を転々としながらも堅実な生活を送る。子供の成長を見れなかった悔しさから加入を決めた生命保険では、相続人を息子にする。
またひき逃げ事件で犠牲になった老婆に償うように、介護福祉士への道を志すように…


〜印象的なシーン〜
久住呂さんがかおりの息子拓に対して
(かおりが)「いままで一人でどれだけ苦労してきたか、誰のために、どれだけ一生懸命働いてきたか想像できる?」
と言い放つ場面


〜印象的なフレーズ〜
『熟した柿の実が自然に落ちるのを待つように、気長に時機が来るのを待つこと』

柿の実が季節になれば熟すように、物事の成就には適した時期があるというか、そのときが自然に訪れるのを気長に待つというか、百崎さんなんかに言わせると単に消極的なのかもしれないけど、でもそういう、無理強いしない、待ちの時間が必要なときもあるんじゃないかと……

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2026年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

かおりさんは過ちを犯して刑務所に入り罪を償った。晴子伯母さんが熟柿を啜る音は気持ち悪かったし、お金を持ち逃げした斉藤さんには腹が立った。なぜ警察に行かなかったのだろう。刑務所を出てからの彼女のつましい生活がとてもリアルに感じた。『熟した柿の実がが自然に落ちるのを待つように、気長に時機がくるのを待つこと』熟柿の言葉の意味が刺さりました。こちらも時機を気長に待てばまた一生懸命になれることがあるだろうか。安全運転を心がけます。

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2026年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

轢き逃げで狂ってしまったかおりの人生。
淡々と進んでいくのが逆にリアルすぎて辛かった…。やっぱり車の運転には気をつけないと、と思わされた(違う?)
読みやすい文章でほぼ一気読み。

最後の拓との再会もリアルだった。
よくあるお涙頂戴の展開ではなく、お互い黙ってしまうところや話すことが定まってない感じ
そしてそこで終わるんだ…っていう。

タイトルの『熟柿』がしっくり来るラストでした。
自分は心配症なので未来のことを心配しすぎたり、焦ったりしてしまうことがよくあるけど、時機が来るのをじっくり待つのも時には必要なのかなと思った。

表紙やオレンジの見返し、しおりも素敵。
佐藤正午さんの他の作品も読んでみたい。

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2026年01月24日

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