あらすじ
私たちの国では、子どもがごはんを手で食べたり、かっこんで食べたりしたら、親におこられますよね。でも、アジアには、ごはんをそうやって食べるのがあたりまえの国もいっぱいあるのです。そして世界には、フォークとナイフを使ったり、おはしとスプーンで食べたり、ほかにもさまざまな食べ方があります。なぜ、いろいろな食べ方があるのでしょうか。いろいろな食べものを、いろいろな食べ方で食べて、その理由をたしかめましょう!
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Posted by ブクログ
「食べ物を手掴みで食べるのは、お行儀が悪い」?
手掴みだけじゃありません。茶碗に口をつけてかっこんだり、片膝を立てて座ったり、子どもの頃に大人から「お行儀悪いよ!」と怒られた経験がある人は多いはず。
ところが、これらマナー違反とされる事のほとんどが日本限定で、他の文化圏では当たり前の所作だったりするから面白い。
箸で食べる国、手で食べる国、ナイフとフォークで食べる国。
食べる道具が違うのはなぜ?箸の国なら使い方もみんな同じ?
そんな素朴な疑問に、平易な言葉と豊富な写真で答えてくれる良書です。
「手で食べる」事について漠然と抱かれがちな偏見(「遅れている」など)にもきっぱり「そうではない」と断じ、手による食事の洗練された作法を紹介。
何をどのように調理し何を使って食べるのか、そこには人類の知恵と工夫の歴史が詰まっていて、それこそが「文化」なのだと締めくくられます。
私も40年近く生きてきましたが、知らない事がたくさんあり、勉強になりました。
やっぱり『たくさんのふしぎ』はいいなあ。大好き。
Posted by ブクログ
比較文化の本として、楽しく読める。
随所に、各国の人々の食事を囲む写真があり、とても美味しそう。
手で食べるカレーのレシピもあり、挑戦したくなる。
Posted by ブクログ
インドのお米が長くてびっくりした。箸、フォーク、スプーンを使う国もあれば、手を使って食事をする国もある。なぜ、その地域でそのような食べ方が進んでいったのかがそれぞれ分かりやすく紹介されていて読みやすかった。
Posted by ブクログ
食事の仕方を切り口にした文化人類学入門、という趣きの写真絵本。
箸の文化圏、ナイフとフォークの文化圏、手で食べる文化圏に大別し、さらに、おなじ箸でも国によって形状や使い方が違うこと、ごはんを食べる道具とお米の品種の関係、ヨーロッパでナイフとフォークが登場するまで、手で食べるにもマナーや奥義があること、と話が展開していく。そして、変わった道具も手で食べるのも「へん」とか「おくれてる」ではなく、それぞれの文化が工夫してきた結果であると気づかせる。
原初の手づかみから多種多様に発展してきた道具や食べ方を「文化」の一端として見渡すことは、国際理解のはじめの一歩にもうってつけ。