あらすじ
亀戸で複数の死傷者を出した無差別殺傷事件が発生。犯人の深瀬という男は逮捕後、「死刑になりたかった」と供述している。事件記者の安田賢太郎は週刊誌での連載のため、深瀬とかかわりのある人物にインタビューしていく。彼の人生を調べていくうちに、不思議と共感を覚えていく安田。しかし、安田の執筆した記事によって、深瀬の模倣犯が出現して…。社会との繋がりを失った人々の絶望と希望を紡ぎ出す、迫真のサスペンス。
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Posted by ブクログ
まずはタイトル、良かったですね!物語の途中でちゃんと意味が出てきますが、途中でも最後まで読んでみても、とっても秀逸なタイトルだったな、と思えました。
主人公がなんでこんなにも仕事(記者)に費やしてしまうんだ!と最初はやっぱり奥さんと同じようなことを思ってしまいましたが、最後はもうここまで来たら立派なもんだ、やり通せ!と応援したくなりました。
お子ちゃんを殺されたお父さんの所は本当にキツかったし、犯人の殺しの理由を知っても、一つも同情の余地は生まれなかった。いつもこの手の話しを聞いたり耳にすると、周りに迷惑かけずに一人で〇ねよ!と思っていますので、許してくださいm(_ _)m
文章としては読みやすかったし、犯人がなぜ殺したのか、殺意はあったのかとゆう所にフォーカスされるだけでなく、主人公の家族との関係や、仕事のこともちゃんと書いてあり、読書意欲が途切れることなく一気に読めました。
Posted by ブクログ
大量殺傷事件とそれを報道するマスメディア、家庭内暴力がテーマなので、大変重い内容である。
主人公の安田は仕事ひとすじのいわゆるダメ人間だけど、その仕事への情熱は凄まじく、ダメ人間である彼に魅力さえ感じてくる。
誰もが、正しさと犯罪の狭間で揺れている。そう、私もである。
その微妙な均衡を保つ命綱は、孤独ではないことではないか。
過去の自分を省みると、確かにそう思う。孤独より辛いものはこの世にない。
★心に残った文
どうか、この子の人生が明るいものになりますように。吹き抜けた3月の風は温かみを帯びていた。
この一文で、息子への愛情に懐疑的であった安田が、最高の愛情を示す言葉で私まで嬉しくなった。
海斗といつかまた会えるといいね!
安田だからこそ、海斗に教えてあげられることもたくさんあると思う!