あらすじ
オリエンタル・ファンタジー巨編第二巻!
『結界師』『BIRDMEN』『終末のラフター』
田辺イエロウ最新作、オリエンタル・ファンタジー巨編!!
城の主で大魔法使いの世無と
界変により国を丸ごと失った王子。
神眼持ちである王子の存在が
魔法界にバレたことで
両者は師弟の関係に!?
だがその矢先、七色の魔法使いの一角・刃閃と
その一番弟子・残華が城に襲来!
神眼に興味を持つ残華により、
王子は窮地に追い込まれるがーー!?
オリエンタル・ファンタジー巨編、
王子が魔法使いの世界に誘われ
謎が徐々に明らかになる第二巻!!
物語の舞台は、俗世から離れた辺境の地に建つ特別な莿天城(しゃくてんじょう)。この城の主である、七色の魔法使いのひとり世無(ゼム)は、記憶を失った謎の少年を拾います。
少年は獣人の萊魑(ライチ)やそのほか城に住む仲間たちと過ごすことで次第にこの世界のことや魔法を学んでいきます。
物語の途中、この少年の正体は界変によって国と大切な者を失った「飛国(ひこく)」の王子であることが明らかになりますが、依然として記憶はあやふやなまま。
果たして王子は記憶を取り戻すことができるのか?彼の記憶に隠された秘密とは!?
『結界師』や『BIRDMEN』などのヒット作で知られ、ファンタジー好きの期待を裏切らない物語と魅力的なキャラクター描写で多くのファンを魅了してきた田辺イエロウ先生の最新作。今回も壮大な物語となる予感がします!!
この物語、そこかしこに散りばめられた伏線があり、とにかくワクワクが止まらないのが凄い!
最初のカラーページから培養液装置のようなものに入れられた主人公と魔法使いというシーンが描かれ、少年マンガとしては期待しかない展開。
さらに滅んだ国の王族がひとり生き残るという設定もアツいですよね。
その王子の目がもの凄い能力を秘めている描写とともに、「魔法使い殺し」という存在も示唆されます。
これでもか!とワクワク要素が詰め込まれているのです!!
さらにタイトル名にも入っている「界変」という事象も興味深いです。界変とは、世界の秩序やバランスが崩れる現象であり、それによって多くの人々が苦しむことになります。王子が国や家族を失ったのもこの界変によるもののようですし、ゼム達も界変を警戒しています。
この界変と王子の目の関係性も気になるところ。
まだまだ謎だらけですが、壮大な物語がスタートしたことは確実です!
絶大な力を持つ魔法使いのゼムの弟子として王子がどう成長していくのか、失われた記憶に隠された真実とは…!?
彼らのこの先を見守ってあげてください!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
まず、主人公である王子の名前が……王子の名前だけが……2巻が終わっても依然として不明wwwなので当面王子と呼ぶしかないwww
世界を滅ぼすような唯一無二の力、一般的な作品ではそのようなものを身に宿した主人公は(ナルトにしろ虎杖にしろ)その力の行使には臆病になるものだが、この王子は理性や常識的な判断力はあるものの困ったことにその力を早く使いたくてしょうがないのだ。自身の力を解放した結果、自国が滅びる大惨事となった記憶がうっすらとあるにも関わらず……
師匠?を欺いてでも、猪口才な策を弄してでも、力を使いたい。こんなヤバメンタル主人公はなかなかお目にかかれません!
Posted by ブクログ
神眼って原子力のメタファーで、七色の魔法使いは先進国、緑の魔法使いは日本なのかな。
扱うなら、技術開発するなら、五感や自然や仲間や暮らしを大切にして心を磨けっていうのがテーマな気がする。
どうしても『結界師』が彷彿としちゃって申し訳ないんだけども、多感な頃に結界師で中二病発症してた私を絡め取ろうとしてる感がすごくてたまらないです!
Posted by ブクログ
ほらほら言わんこっちゃない、王子の危うさ全開の2巻。
アンタッチャブルな代物を宿してしまった存在の精神が、ブレーキの効かないというか、効かせるつもりがないというのは、イカンですよ。
不安定さをはらんでいたとしても、それを制御できる力を会得させようとしている気がするなぁ。不安定な部分を無くそうとはしていない気がする。
それは矯正で服従に繋がるからなのかな。世無が期待している?望んでいる?人間同士としての関係性が、どんなものなのかがいまいち見えてこない。親愛の情がないわけではないと思うけども、道具として割り切る部分もあるような。
王子の成長次第で、寄り添うのか支えるのか切り捨てるのか見捨てるのか、というところなのかなぁ。
煽られた結果ということにしてますが、だいぶ確信犯、自覚的に神眼を開いてて記憶を失った後から、萊魑をライチとカタカナで呼ぶようになったのは何故かしら。
親しみをこめてニックネームの意味合いでの表記なのか、記憶を失って思い出せない部分があるからの片言の意味合いなのか。
どちらの理由であるかで、怖さが出てくるんだよな。
後書きで「楽しく!」と強調していますが、ほんとに?と邪推しています。
楽しく=ハッピー、ではないんじゃないの?と思ってます。結末はハッピーかもしれない、でもそこに行くまでがね。落差があってこそハッピーが際立つとはいえ、油断できないですよ。
田辺イエロウの、それを求めているのは事実です。怖いもの見たさかな、シンプルに。