【感想・ネタバレ】痩せたらかわいくなるのにね?のレビュー

あらすじ

スリム女性が好みな30代土肥恵太(女性経験なし)は、ダイエット界で「神」と崇められる叔母が営むダイエット教室のバイトを始める。任せられた業務は、途中で退会したリバウンドしているはずの元生徒たちを再入会させること。不本意な再会を果たした元同僚の小百合と一緒にさまざまな理由で痩せられない、痩せたいと願う女性と向き合うが……。痩せたい気持ちは誰のため? ギルティーフードとともにおくる新感覚ダイエット小説。
解説:寺地はるな
※本作品は2019年10月に刊行された単行本『ダイエットの神様』を文庫化に際し改題し、加筆修正をしたものです。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

このピンクで可愛くて美味しそうな装丁とタイトルに惹かれてしまい購入。そしてこの作品を読んだら私もダイエットのやる気が出るかもと若干期待していましたが、いい意味で裏切られました。
主人公もその周りの人も口が悪すぎる。凄いイラッとくるタイプの登場人物が出てきて腹が立ちましたが、そんな事は忘れるくらいツッコミだったり、テンポが良くて気づいたら笑っていました。
色々あるけど何だかんだ心温まる、そんな作品でした。個人的に洋画の「アイ・フィール・プリティ」を観た後と似たような感情になれて久しぶりにわくわくしたー!!私この作品好きです!

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2025年09月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ダイエットを頑張れない自分に喝を入れるために購入した本
だけど、ダイエットして痩せて人生ハッピーになる!というような本ではなかった

自分のありのままの体を愛そう!デブでもいいんだというような本でもない
明るくコメディに描かれているけど、小百合を筆頭に登場人物達の人生はなかなか過酷

辛い人生の中で、世間の価値観や誰かのために自分がダイエットする必要はない

自分がどうなりたいか、どうありたいかを考え、自分が好きな人たちと楽しく生きていくのがいいのだよと伝えてくれている本

1番好きだった話は、「にんにくの効能」
側から見たら全てを持っているように見える人もその人にしかわからない悩みを抱えている

美人な人も、自分が美人じゃなくなったら周りの人は離れていくのか?って不安に思ったりもする

自分の成長のために過去を振り返ることは大切である

やっぱり人がどうとか、世間がどうとかそんなことよりも自分はどうしたいのか?って考えて行動することが大切〜!

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2025年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

食べることとは生きることなのかも。食べ方を決めることは、生き方を決めることなのかもしれない。

童貞の土肥恵太は、前職の女性上司の小百合と共に、叔母のダイエット教室を途中退会した女性への再入会を薦めるバイトを始める。

でもこの本はダイエット小説ではないのだ。痩せてハッピーエンドな訳でも、過度なダイエットは健康に良くないから太っている自分を認めようという話でもない。
ダイエットに失敗した様々な女性を通して、ダイエットとは、体型とは、容姿とは、幸せとは、どう生きるのか選ぶ姿が、生き様を選ぶ女性の姿が描かれる。
この本は連作短編になっており、またかつ軽い筆致で書かれているのでかなり読みやすい。
クソとかデブとかブスとか童貞とか汚い言葉は並ぶものの、ぜひおすすめしたい本だった。

↓↓好きな箇所↓↓
「自分の食うものぐらい、自分で選んで食いなさいよ!」
「自分が食いたいものを食う、それでいい。食べることに言い訳も罪悪感もいらないんだ」


「あたしは自分の意志で食べてきた。その自分の選択の積み重ねで、今のこの体形がある。
それを認めるよ。あたしは太ってる。この肥満体形は、あたしが作った。年齢でも環境のせ
いでもない。でもいい。それが自分の足で立つってことだよ」
(略)
「そうだよ。あんたね、デブでもオッケーなんて価値観の国なんて、どこを探してもないよ。
アメリカ人のデブだってみんな苦しんでるよ。あんたが自分で決めるんだよ。 ここはデブで
もオッケーな世界だって。人に決めてもらうことじゃないんだよ」


「ダイエットする前に、そのブスな顔をなおせって思ってるんでしょ? わかってる。 他人がわたしをどう見てるか、わたし、ちゃんとわかってるから」


「ととととにかく、あなたたちに心配されなくたって、 幸子さんはきちんと仕事をして、自
分のご飯代は自分で稼いで、趣味に打ち込んで、適度な運動もして、まっとうで充実した人生を生きてます! 以上!帰ります!」

「今の恵太さんの言葉で、気づいたわ。誰かに愛されたことがないわたしは不幸って、まず自分がそう思ってた。でも、そういうのはやめる。わたしは自分のために仕事をして、自分のためにダイエットして、 楽しく生きる。 それでいい。男の人に認めてもらえなくてもいい。(略)」

だからといって同情はしない。それはあの人自身の問題だ。
あたしがこれからすべきなのは、誰のことも比べたり否定したりしないこと。そして、同じ苦しみを持つ人を、一人でも多く助けること。
それが自分を否定しないことになる。何歳でもやり直しができるのだ。遅くない。全然遅くない。

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2025年08月04日

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