あらすじ
【罪を犯した「本当は良い子」の少年たち。奪われた命が、彼らの真実を浮かび上がらせる。】
重大な罪を犯して少年院で出会った六人。彼らは更生して社会に戻り、二度と会うことはないはずだった。だが、少年Bが密告をしたことで、娘を殺された遺族が少年Aの居場所を見つけ、殺害に至る――。人懐っこくて少年院での日々を「楽しかった」と語る元少年、幼馴染に「根は優しい」と言われる大男、高IQゆえに生きづらいと語るシステムエンジニア、猟奇殺人犯として日常をアップする動画配信者、高級車を乗り回す元オオカミ少年、少年院で一度も言葉を発しなかった青年。かつての少年六人のうち、誰が被害者で、誰が密告者なのか?
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Posted by ブクログ
泣いた。最後ボロボロ泣いた。
出てくる少年達が一癖も二癖もあって、とても感情移入なんてできないし、ロクに反省もせずに出てきてしまう制度の問題に腹が立つくらいだったけど、最後一気に自分ごとのように刺さってきた。
何を間違えたのか。
どうすれば良かったのか。
悔やんでも悔やんでも悔やみきれないという気持ち。
ボタンの掛け違いだったのか、少しでも何か届いていたら結末が変わっていたのか。
読んでいて辛かった。
読後感は悪くなく、ホッとした。
子どもとの向き合い方を考えさせられる素晴らしい本だった。
Posted by ブクログ
復讐と贖罪
このふたつについて考えさせられる。考えてわかるような問題では無いけれど、考える意味はあると思いました。
どうしても被害者の母親観点になりがちでしたので、復讐という考え方が近かった。特に「のうのうと生きている」というのは許し難いでしょう。ではどうすれば贖罪として捉えられるかも人それぞれとはいえ悔恨の意識が伝わらないとやりきれない。そんなことを思いながら、自分が生きていくことや子供を育てることの怖さ・大変さを思いました。今ここで自分たちが色々ありながらも平穏と言っていい状況にあることに感謝?ありがたさ?を感じました。
少年法についても様々な議論がされていますが、雨宮くんのような人がまた「のうのうと」していると思うと恐ろしいです。
「それでも生きていた。これからも生きていく。」
Posted by ブクログ
生育環境がその後の人生にどれだけの影響を与えるか。こういう小説を読むとその落ちていく背景もその犯罪に至った経過も必然なのかもしれないと思ってしまう。小説なのに。自分の視点でしか見えないのが人生、しかもこの主人公たちは、少年、視野が狭い。違う考え方に触れる前だった。復習をされてしまうような犯罪と向き合うと殺された少年のような考えになってしまうのかもしれない。
Posted by ブクログ
「ケーキの切れない非行少年たち」など少年院いる少年達に関するノンフィクションを何冊か読んだこともあり、そういうことにとても興味があったし、少年たちと自分は生育環境などはとても近い部分があり他人事ではないと思っていたので、こちらの作品もとても深く刺さる内容でした。少年達の生い立ちや気持ちにもスポットが当たっていて、普段そういうことに興味がなかったり考えたことがない多くの方に何か感じてもらえたらいいなと思いました。
Posted by ブクログ
「力が入りすぎて殺してしまった」。その一文が強く胸に残り、フィクションだと分かっていても背筋が凍る思いがしました。というより、もはやフィクションではなく、日常の延長線上で起こりうる出来事だと感じます。
少年たちは善悪の境界や感情のコントロールが曖昧なまま生きているようにも見え、その危うさが事件へとつながっていく過程がとても生々しい。
物語を通して、知的な特性を抱える人との関わり方や、どこまで踏み込み、どこで距離を取るべきなのかという難しさを改めて考えさせられました。
久しぶりに、読んでいて正直しんどくなる作品で、決して他人事として片づけられる話ではありません。自分の身近な場所でも起こりうる話として、重く心に残ります。
そしてラストは、、、救われたってことでいいのかな。