あらすじ
上野千鶴子氏絶賛!
「家父長制は普遍でも不変でもない。
歴史のなかに起源のあるものには、必ず終わりがある。
先史時代から現代まで、最新の知見にもとづいた挑戦の書」
男はどうしていつも偉そうなのか。
なぜ男性ばかりが社会的地位を独占しているのか。
男性が女性を支配する「家父長制」は、人類誕生の時から続く不可避なものなのか?
これらの問いに答えるべく、著者は歴史をひもとき、世界各地を訪ねながら、さまざまな「家父長制なき社会」を掘り下げていく。
徹底した取材によって見えてきたものとは……。
「抑圧」の真の根源を探りながら、未来の変革と希望へと読者を誘う話題作!
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Posted by ブクログ
インド系イギリス人ジャーナリストの方の書かれた本。
家父長制について歴史をさかのぼって調べていくと、家父長制といってもいろいろあること、
男と女、という2つの性別の関係性は、いろいろあって今も変化しているということ、
それでもやっぱ、どっかからかこの今の家父長制的な関係性がメジャーになってきて、
今でもその勢いが増している場所もあれば、より男性の支配が緩められる傾向にある社会、
あるいはまだまだどっちに転ぶか落ち着かなく不安定な地域、などもある、
とにかく男性優位な社会が全体として広がっている世界に生きている。
『額縁の中の女たち』とも少し重なるところがあった。あの本は、主に欧米の絵を扱っていたけれど、まさに、より平等だったエジプトの文明ではなく、世界がギリシャ文明を選び、男尊女卑の傾向のかなり強いキリスト教とともに世界に広がっていったことが書かれていたのを思い出す。
日本については触れられていなかったように思うけれど、
他のアジアの国、特に著者の出自のインド、あるいは中東、中国、インドネシア、
そしてアフリカ、もちろんギリシャ、他ヨーロッパ、アメリカ、ソ連・ロシア、よりさかのぼるとトルコの辺りやエジプト、北米の先住民族についても、近代はイランの、最近いくつかの本でも読んだ革命後の話。
世界と時代を駆け巡って。