あらすじ
「――いやああああッ!? ウォルカ、し、死んじゃだめえええええッ!!」
日本から転生した冒険者ウォルカ。ダンジョン探索中に突如強大な魔物に襲われた彼は、仲間を庇って瀕死の傷を負ってしまう。その瞬間ようやく気づいた――ここが前世で読んだダークファンタジー漫画の世界で、自分が仲間もろとも全滅するモブキャラだったのだと。
バッドエンドを強く嫌うウォルカは、仲間のために死に物狂いで戦い奇跡的に魔物を撃破。片目片足を失いこそしたものの、パーティ全滅の運命を覆せたことに安堵していた。ところが、仲間の少女たちの様子がなんだかおかしくなってしまって――
「今度こそ絶対に守るからっ!! だからお願い、見捨てないでぇ……!!」
「わたし、ずーっと傍にいますから。――いいですよね、せんぱい?」
「キミのために死のうって……そう決めたの」
ハッピーエンド至上主義な転生者と、彼に激重感情を抱く少女たちの【曇らせ】異世界譚!
ヒロイン達の愛が重すぎる!!
胸クソ展開が大嫌い、ハッピーエンド至上主義な主人公・ウォルカ。
そしてそんな彼に激重な想いを持つパーティメンバーの女の子達による“曇らせ”異世界ファンタジー!
ダンジョンで強敵に遭遇し絶対絶命のピンチに陥る一行。
しかしウォルカの片目片足を犠牲になんとか生還。
皆を守る為に死ぬ覚悟で戦い、自身も含め全員無事だったことにウォルカは胸を撫で下ろすのだが…。
「彼が片目片足を失ってしまったのは私のせい」
彼女らは原因は自分にあると思い詰め、なにかとウォルカの世話を焼こうとしたりクソデカ感情をぶつけるのだった…。
全体的にシリアス寄りだが、ウォルカと女の子達との間の想いのすれ違いや勘違い。
女の子達の愛の重さ、男のプライドとの狭間で胃痛に苦しむウォルカの様子などにはクスリとしてしまう。
読者によって解釈は異なりそうだが、陰鬱な雰囲気もなくこれは「病んでる女の子カワイイ」を楽しむ作品なのではないだろうか。
あ、これが“曇らせ”ってやつか。
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匿名
タイトル通りではあるものの、作品としては丁寧に描かれており、良かった。
特にパーティーの心情の経緯が描かれており、自分にとっての唯一無二の人間が自分の為に、全てを投げ出してくれたことに対する罪悪感が凄いことになってる。
これはもう修復不可能な感じに…
昨今の流行りとかとは異なるものの、作品としては面白いと思います。
あと、パーティーが病んでるだけで、ダークやスプラッタな感じではないので、割と気軽に読めるのもポイント。
どこに共感を覚えるかは人それぞれだと思いますが、悪くない作品だと思います。