あらすじ
偶然開いた祖父の日記から「天狗ノオト」の存在を知った保。祖父はこの山で何を見たのか?──過去と現在、山里と異界、人と天狗が織りなす壮大なファンタジー。
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Posted by ブクログ
まずこれが児童書なのか、という一言。
児童書という枠を越えて心に響くものがこの作品にはあります。
何気なく手にとった作品だったのですが、ちょっと巧く言葉に出来ない位にとても良かったです。
この作品に巡りあえたことをただただ幸せに思う。
土地に残る天狗伝説をモチーフに描かれる上質で極めて日本的な和風ファンタジー。
作品世界の境界の揺らぎを肌で感じるようです。
情景が浮かぶような丁寧な描写も勿論のこと、行間から訴えかけてくる語られない部分も奥深い味わいを残す。
普段児童書は手に取らないよ、という方にも是非お薦めしたいです。
Posted by ブクログ
良かったです。ですが私の読み方が甘いのもあるかもしれないが、伏線の印象が薄すぎて、いまいちすぐに理解ができなかったり…プールの下りは物語として必要性があったのか疑問も残ります。でも、この当たり前の日常の中に、気づきもしないうちに天狗が何事もないように、同じ時を人間とは違う世を天狗は生きているということなんだろう。これこそファンタジーの醍醐味だとも言えるので、この伏線の薄さも私たちが天狗に気付かないだけで、それに気づいたタモたちはファンタジーの扉を開けたとも言えるよね。それは一部の人にしか体験できないこと。夢が….あるよね…❤️これこそ、ファンタジー好きの理想とも言えるな…
Posted by ブクログ
死んだじいちゃんの日記に記された謎の一文。
`天狗ニアフ`
・・・天狗に会う?
あまり知らなかったじいちゃんの事だけど、日記に書かれた事について、ぼく(保。小6。通称タモ)は、心にひっかかった。
保たちの住んでいる地方には、千吉天狗の伝説がある。
そして、友達の哲也(天狗を信じたほうが面白いと思っている)と優人(現実主義だが恐がり)、そして川野あかり(高学年になってなんとなく離れがちになっていた幼なじみ)とともに、天狗のことを調べてみる。
小6設定だけど、しっかり読み応えのある和風ファンタジー。天狗達の生き方、天狗になる者、そして天狗達が守るもの・・・
保のいる現代と、じぃちゃんが出会った天狗・木三太(こさんた)の話が、クライマックスで交わってゆく。
自分の住んでいる所に、こんな伝説があったら!
変人と思われていた人たちも、いい味を出しているし、
最初から引き込まれて読める。
Posted by ブクログ
何人も読友さんが読んで絶賛してたので。ファンタジーは得意分野ではないので、読み始めてこれはだめかもと思ったけど、おじいさんのノートを読み終えたあたりからはのめり込んで読んだ。
児童文学となってるけど大人が読んでも読み応えあり。
山にこんな存在がいてもちっともおかしくないと思う。会いたいわけじゃないけどいて欲しい。ファンタジー苦手でもこういう存在は信じるタイプです。