【感想・ネタバレ】水たまりで息をするのレビュー

あらすじ

ある日、夫が風呂に入らなくなったことに気づいた衣津実(いつみ)。夫は水が臭くて体につくと痒くなると言い、入浴を拒み続ける。彼女はペットボトルの水で体をすすぐように命じるが、そのうち夫は雨が降ると外に出て濡れて帰ってくるように。そんなとき、夫の体臭が職場で話題になっていると義母から聞かされ、「夫婦の問題」だと責められる。夫は退職し、これを機に二人は、夫がこのところ川を求めて足繁く通っていた彼女の郷里に移住する。そして川で水浴びをするのが夫の日課となった。豪雨の日、河川増水の警報を聞いた衣津実は、夫の姿を探すが……。女性が主体として生きていくことの難しさを描いた物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

良い意味で気味の悪い、後味の悪い小説だった。ただ、不思議と不快感が少ないのは作者の上手いところだと思う。
生活環境を「都会」と「田舎」で対比させることで、双方での人々の社会性の違いや環境の影響力を上手く暗示していると感じた。
最後の終わり方には何通りもの考察ができると思う。個人的にはハッピーエンドであってほしかったな、、、
妻は何を思っているのだろう。「上手く捨てられたような、捨てるのさえ大事にできなかったような」

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2026年01月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シャワーに入れなくなった夫、子供を作ることが出来ない妻の間の「おままごと」のような生活は、世間の「普通」によって崩壊していく。
シャワーに入れなくなり、体から悪臭を放ち社会から弾き出されてしまうまでとはいかなくとも、誰もが世間の「普通」によって息苦しさを感じているのではないかと感じた。
その息苦しさの中でも、「こうした方がいい」と思う方向に進める主人公を羨ましく思う。

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2026年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

風呂に入らなくなった夫。
妻も最初は気にかけて対処しようとしていたが、水が苦手になったのだという意見を次第に尊重するようになっていく。
そして、社会から逸脱する夫に合わせるように一種の逃避行をする。
「水たまりで息をする」とは。
決して綺麗な水ではないがそこで快適に生きられる魚がいるように。
俗世から外れた2人も水たまりで息をするということなのだろうと解釈した。

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2025年12月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ


最初は読後の感想がぼんやりしていたけれど、夫と話すうちに、この本から受けたやるせなさの根源みたいなものが、輪郭を帯びてきた。

多くの人が、夫を無理やり精神科に連れて行くなり、見切りをつけて別居するなりしたと思う。でも私はしなかった。理解しようと寄り添っているとも言えるし、依存しているようにも思う

自分が風呂に入れなくなるのではなくて、夫が入れなくなるという設定がしんどい。夫だから他人とも割り切れない関係なのがもどかしかった。自分が電車とかで周りに臭い人がいたら耐えられないタイプの人間だから、愛する夫がどんどん社会から切り離されて行く描写が特にきつかった。

東京から出て行く時に、彼女には別れて寂しいと思うような人との繋がりは何もない。子どももいない。道でなきだしても、雨に濡れても、誰も気にとめることはない。でも自分を不快にする臭い人間には冷たい。

台風ちゃんという魚にまつわる回想が挿入される。水たまりは外界を拒むが、生ぬるい。外から見れば孤立していても、そこで息をする魚にとっては快適なのだろう。私も実は皆水たまりで息をしていたのかもしれない。

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2025年12月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

うーんスッキリしなかった!
夫はラストどうなるの?
そもそも何でお風呂に入れなくなったんだろう?
がハッキリとは解明されないので、最後の最後までモヤモヤから解放されなかった。

、、でもそう言いつつも、やっぱり面白くて読み終えてしまった。隼子にしてやられました!

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2026年01月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

題材はすごく好みだったけど、夫がなぜ風呂に入らなくなったのか、なぜ説明しないのかが明かされずモヤモヤ。そういう物語じゃんって理解はできるがうーんとなった。

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2026年01月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

お風呂に入れなくなった夫に対して、夫婦にしかできない寄り添い方をしていく私の話で、やんわりハッピーエンドかと思って読み進めたら…そんな視点ではなくて、暗いお話のまま終わってしまって、ええ〜…となった。
大切にしたいのに、愛してると思いたいのに、嘘じゃないのに、誰が悪いわけじゃなくて。
他人からも本人達からも、気付けない気付かないようにしている寂しい夫婦の距離感が辛い…。
子供がいなくても2人で生きていこうと思わせてくれるお話かな?と思って読んでいたので、やっぱり夫婦2人他人が平和に暮らしていくのは難しいのかな…と、ずど〜んとした。
田舎の風景は自分にとって幸せのイメージなのと、お話の中にもそんな描写が確かにあったはずなのに、そこで暗くどん詰まりになっていくのが、余計辛かった…。
夫が川に流されてもう帰らないのなら、彼女はひとり残されてしまったのだろう。一人で大丈夫だと言ってしまいそうな夫に。
小説自体は難しい言葉もなく、さらさらと読みやすい文章だった。

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2025年12月31日

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