あらすじ
三十歳を目前に婚約した千鶴は、自分への恋心を隠し続ける親友の響貴に告白させるため、秘密の計画を立てていた。願いはひとつ。彼が想いを引きずらず、前に進めるようになること。
大人のやることとは到底思えないアイディアに呆れつつも、学生時代からの共通の友人・果凛が協力してくれることになったが、〈告白大作戦〉は予想外の展開を見せ――。
ものわかりのいい私たちを揺さぶる、こじれまくった恋と友情!!
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Posted by ブクログ
賛否は分かれるところではありそうだが、個人的に結構好きだった。
「婚約を素直に伝えて結婚式に呼ぶのはできない。仲良い男友達に告白させて振ることを目指す」という前提や登場人物の関係性に複雑さがあり、それが読む人によっては困惑させる原因だと思うものの、
人の恋愛感情にああだこうだ言うような、また真っ直ぐな自分の気持ちに気づかないような、登場人物のそれぞれが未熟で不完全であり、色々な出来事を通じて新たなことに気づく、ということに魅力があるのだと思う。
個人的には住野よるの小説に出てくるライトな会話文が結構好きで、ギャグセン高いなって思う。友達にいたら結構気が合うタイプ気がする。
Posted by ブクログ
自分を好きな相手から告白させた上で振ろうとする構図が、すごく新鮮に感じられた。
心情描写がわかりやすかった。また、相手が自分のことを好きだと感じる瞬間を、梨の香りがすると表現していて、この表現の珍しさに目が惹かれた。
各パートの描写がありありとイメージでき、著者の表現力の高さを感じる作品だった。
Posted by ブクログ
とても考えさせられる物語だった。人間関係の奥深さを知ったし人付き合いの美しさも知ることができたと思う。人はきっとそれぞれに正しいと思っていること、正義みたいなものがあって個人としてそれをもとに生活をしていると思う。しかし、その人にとって大切な存在の人には自分の正しさ、正義を無意識のうちに強要しているのかもしれない。それはきっと本人は気づいていなくて、相手のことを思っての行動だといった大義を持っていて、自分の価値観で相手の行動や考えを間違えとし、自分の正しさに当てはめるようにアドバイスという名の矯正をしようとする。それはされる側としてはきっと不必要なもので頭で分かったとしても、体は理解しないし、納得できないことの方が多いと思う。
そんなふうに考えると私たちは大切な人の人生だとしても意見を押し付けるのは傲慢で相手のためになっていないかもしれない。だから私たちは意見を言うのではなくただ自分の思っている本音をぶつけて、相手が心の底から考えていることを見つけるきっかけ作りをすることこそが相手のことを思うということなのではないだろうか。
何度失敗をしてもいい。最適解がわからない人生というものだからこそ、私たちが行っている行動はすべて正解では合って、行動をして経験をして行くことで世界が少しずつ最適解に近づいていくのではないだろうか。
Posted by ブクログ
あらすじを紹介する人の動画みて面白そうだったから読んでみた。
千鶴ちゃんの作戦には、「えぇ酷」って思ったけど、それが千鶴ちゃんの戦略だって気づいて、まんまとハマってしまってたなと思った。
響貴くんも、思いをひた隠しにしてて、最後のところで打ち明けたんはすごくエモかった。
私の読書レベルが足りないんだと思うけど、最後らへんの3人の気持ちを書いてるところは、よく分からなかったから飛ばし飛ばしで読んだ。
まだ大人にもなれてない私だから、共感的なのをするのは難しいけど、面白い作品でした。
2025.8.18
Posted by ブクログ
住野さんの書籍の登場人物はみんな魅力的な人が多い印象で今回もそれに漏れずとにかく登場人物がみんな魅力的だなと思います。
序盤は日常(と言っていいんでしょうか、、?)のパートが長めに書かれていて、途中の誕生日あたりから物語が急速に進んでいき、
ナンテコッタイな結末だったけど、2人が、他のみんなが納得する形にはなったのかなぁ、もっといい世界線もあったのかなぁ、と思っています。
自分が厄介カプ厨なので星-1で
Posted by ブクログ
さ、30歳でこんな自分勝手なことが出来るんかな…?と思ってしまった…。
考え方が安直?というかもっと別のこと出来るでしょ…というか…。
ノリが大学生!って感じ笑
でもこんな青春してみたかったな!!
Posted by ブクログ
話としては好き、主人公がとにかく性格悪い!
無邪気って言葉で許されてきた無神経で利己的な女が自身の婚約を機に、自分に好意持ってる男友達に告白されて振りたいから協力して!って別の男友達に頼む、というあらすじ。書いてみると改めて酷すぎる。
自分は鈍感であるほうが罪悪感持たない分都合がいいし、踏み込めない弱さを優しさだと思ってる男は扱いやすいだろうけどそれをいいように使い倒してだって友達でいたいんだもんしてる主人公とにかく殴らせてほしい。この本で恐ろしいのは明確に恋愛がぼんやりとしか描かれないこと。主人公が結婚することになった話も、作戦協力する男友達の妻も名前すら出てこなくて明らかにモブ扱い。男女の友情ってそんなに配偶者下に見れるほど尊いか?友情アピールしてるグループ内でもワンナイトがあった、っていうのが男女間の友情否定なんだろうな。結局。
Posted by ブクログ
まず、果凛の性別が分からず戸惑いました。(おれ?髭?話を読んでいくうちに男であると分かるが…。)物語の流れが、「千鶴を好きだと思っているであろう響貴に告白させ、振ること」であると知った時に、いやいや正直に結婚するんだっていえばいいじゃん!と思いました。結果的に正直に話すし、告白もされますが、1番丸くおさまった気がします。響貴が告白して2人が結ばれる世界も見てみたかったなあ。自分が響貴なら、後悔するかもなと思いました。
結婚式当日の朝に、婚姻届を出すパターンもあるんだなと思った。
Posted by ブクログ
YouTuberけんごさんの紹介動画をきっかけに 手にした作品。
正直 読み始めはなかなか物語に入り込めなかったけど いざ〚告白大作戦〛が始まると いっきに入り込んでしまいました。
千鶴は良い友達に恵まれ過ぎてる!
こんなに考えてもらえてて幸せ過ぎ!!
もしかして千鶴の気が変わる?
婚約破棄して響貴にいく?!
なんてヤキモキしたけど 最終はそうか やっぱりそうなるのかぁ……な結末だった…。
2人で幸せになってほしかったけど 2人にはそれが幸せな未来ではなかったんだね…。
Posted by ブクログ
嫌いだなぁ
男友達が自分のことを好きだった知ってて告白させて失恋させる
嫌だ
男女の友情を無理やり成立させようとする感じ
女の方はスッキリするかもだけど
相手の気持ちをもて遊ぶみたいで嫌
Posted by ブクログ
うーん…。
恋愛小説というよりは友情小説?
年齢的に合わないのか、大人を強調する割にノリが大学生過ぎてでなかなか読むのが辛かった。
文章力は素晴らしくあるが、少々回りくどい表現が多いような気もあり、私には合わない事が分かった。
しかし、ストーリー展開が気になり読ませる力はさすが。
最後、親友が自分自身に気づいたのは良かった。
「同じ夢を見ていた」はすごく良かっただけに残念。
以下、個人的な意見です。
女主人公の性格、考え方が全く合わない。
親友が自分を好きって前提自体は間違いないのか?
この前提に疑問があると、女主人公が自分勝手なナルシストに感じられて読むのが辛い。
仮に親友が女主人公を好きだったとしても、その気持ちを、ただ、自分が結婚しても変わらず友達でいないからって理由だけで、なぜ親友が気持ちを言わないのかを親友目線で考えずに、独りよがりに無理やり引き摺り出すだけだってなぜ気づかないのか。男主人公もしかり。
婚約者がいるのに2人っきりで食事し、酔いながら男の部屋に行くのはいかがなものか。
ただただ自分がしたい事を親友のためだと言って、婚約者の気持ちも考えず自分勝手では?
女友達も婚約は金払うだけで破棄できるって…。
怖いわ。
女主人公も親友もそれ望んでるの?
仲良しグループ内の遊びじゃないんだから、大人ならもっと広く考えるべき。
みんながいつまでも青春を引きずり過ぎてて、6人最高!みたいなノリで正直、何を見せられてるんだ?と思ってしまった。
すみません…。
Posted by ブクログ
男女の友情とは成り立つのか。片方が相手を好きになった場合、その気持ちをどうするのか、今の関係を壊してまで前に進むのか、この答えは人それぞれになると思う。恋愛の先にある結婚まで見据えた場合、その相手とどんな生活をするのか、友人として接するのと何が変わるのか、学校の授業では教えてくれないから自分で答えを見つけるしかない。ある意味考えさせられる本だが、少し面白味に欠ける内容ではあった。