あらすじ
書く。伝える。
情報と感情を文章にする方法が、すべてここにある。――田中泰延
★☆★アイナ・ジ・エンドさん推薦!★☆★
★☆★田中泰延氏、大 絶 賛!!!!!★☆★
「僕はpatoさんのファンなんです。
正座して静かに拝読しました。一気に、読みました。
駅から一緒に、夜の列車に乗り込みました。
僕は黒沢君になりました。
恥ずかしながら、ひとつだけ書くなんてできませんでした。
10個あります。ありすぎやろ。
どれでも選んでいただければ嬉しいですし、いくつ使っていただいても嬉しいですし、
もっとこういう切り口で、とおっしゃっていただければ
また書きます。」(推薦文と一緒に届いたメッセージ)
「おれ、patoさんが書いたもの、ぜんぶ読んでたわ。」
「patoさんは、僕が尊敬するライターです。」
「文章術とは、物語だ。この本は、1冊で2冊分だ。」……ほか7個
★☆★安達裕哉さん推薦!★☆★
「この一冊で、心の奥底から溢れる言葉が自然と紡がれます。
あなただけの文章を手に入れてください。」
――安達裕哉(コンサルタント、『頭のいい人が話す前に考えていること』著者)
★☆★ヨッピーさん推薦!★☆★
「この本は全ての「作り手」にとってのガソリンとなる本だ」
――ヨッピー(ライター)
★☆★トイアンナさん推薦!★☆★
「世界一面白い "文章の書き方"本。爆笑して読み終えるとなぜか文章力が上がる奇書」
――トイアンナ(ライター)
「気持ちを伝えたいけれど、ありきたりな文章になってしまう」
そんなあなたに。
論理的なだけでは、伝わらない。
本当に伝わる文章とは?
100万PVの記事を連発してきた超売れっ子ライターが伝える、
おもしろいのに必ず役に立つ、「新感覚」の文章術!
【目次】
◎はじめに
・そこには静かな絶望があった
・僕が文章をはじめて書いたときのこと
・本当の意味での「バズ」を巻き起こそう
◎第1章 「書けないという絶望」――文章に才能はいらない
・文才がないからうまく書けないんじゃない、むしろ逆だ
・「きれいなだけの文字列」を文章とは呼ばない
・突然の「内輪ネタ」で読む人を仲間外れにしない
・「書きたくて仕方がない」と思ったら、いちど頭を冷やそう
・「キモい」「エモい」は禁止――単語にまとわりついたイメージを自覚する
・「新しい知識」は、誰もがつくれる読む動機
・文章をどうこうする前に、まずは自分の気持ちに素直になる
◎第2章 「届かないという絶望」――読まれるために、どう書くか
・「離脱」は小さなストレスの蓄積で引き起こされる
・「文字の板」を出現させてはいけない
・漢字とひらがなの間には「薄い線」がある
・表記ゆれなんて気にしてるのは書き手だけ
・書いたものは自分の唾ぐらいに思うのがちょうどいい
・客観性は大切だ、けれども客観性はクソだ
◎第3章 「伝わらないという絶望」――正しいだけが、書き方じゃない
・伏線の回収は読む人へのご褒美
・楽しませたいなら「多様性」を武器にする
・桃太郎ではなく、あえて目立たぬ「キジ」を書け
・物語は僕たちを「予想外の場所」へ連れて行ってくれる
(そして物語が動き出す……!)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
話すよりも書くことの方が得意だから、文章で語ればいい、と思ってきた人生をひっくり返されるような本だった。ぶっ刺さり。「対面で会った人の心も掴めないで、文章で人の心を掴めるわけがない」。対面でのコミュニケーションに怯むたびに思い出したい言葉になった。
文章を書くことはコミュニケーションである、というのは小川哲さんの新刊でも言われていたと思うけど、自分にとっても相手にとっても丁寧で誠実である姿勢の重要さを実感した。
はちゃめちゃに共感したからメモしていたら読むのに時間がかかった。その中でも抜粋すると、まず文章を書くことは絶望とセットである点。こう書きたいという希望と、それを達成できない現実とのギャップに苦しめられる。
次に、書く練習≠伝える練習であること。伝えたいことがない文章は、たとえ体裁が整っていてもただの文字列でしかない。まずは伝えることから始めなければいけない。
そして、文章力とは技術ではなく、色々なパターンの文章を書ける力、一つ一つの文章を適切にあてはめる力の掛け合わせであること。
同じ情報を記述する(伝えようとする)だけでも、どこにフォーカスするか(口調や立ち位置など)で多くのパターンの文章が書ける。パターンの違いを意識して自分で書くこと、さらに他人の文章を読んで自分ならどう書くか考えることが文章力を鍛える筋トレになる。
文章を書くことは基本的に苦しいことで、楽しいときは独りよがりに振る舞っている可能性もある。だからこそ、執筆行為を無理に好きにならなくていいし、無理に続けようとしなくていい。書くことを目的に書かれた文章には伝えたいことがない。
そして、書くことは自分と向き合うこと。自分が世界をどう見ているか、感情を丁寧に紐解く行為が鍵になる。
それは、鉄オタなどの単語にまとわりついたイメージに自覚的になることでもある。
↓
◎だから、文章をどうこうする前に、まず自分の気持ちに素直になるのが重要。伝えたい気持ちを尊重する。
・内輪感を取り去って自分の感情に素直に
・人と対峙することを目的化しない
・新しい情報を提供するため興味のアンテナを張る
→いかに相手と自分を丁寧に、誠実に扱えるか
最後に、これって面白いか?と我に帰ることは客観性の証であるから、そこで文章を書きたくないと投げ出さない方がいい。ただし、客観性は大切で、同時にクソ(p.239)
感情を爆発させないと、共感は得られない。
=届いた(読んでもらった)だけで、伝わった(読んだ人が行動を起こした、読んだ人に影響を与えた)とは言えない
◎意外性の演出について
・当たり前のことを当たり前のように書かない、印象を残すには意外性が必要
→伝えたいことは自分の本心の従い、見せ方で意外性を出すp.258
・楽しませたいなら文章に多様性を持たせる
・意外性を演出する近道は異端であること。自分に自信はあっても、その自信を信じない。ホームグラウンドを持たず常にアウェーで戦う心意気で文章を書く。
なるほどなと思ったこと↓
・伝え続けることで、伝えたいことは伝わるべきものに変わっていく(ただし、良いものに変わるとは限らない)
Posted by ブクログ
文章を添削する立場になって読み始めた1冊目。
もともと文を書くのは苦手なのに、添削なんて。
絶望を纏ってページをめくると、
「文章に才能はいらない。」という文言。
これまでの努力不足という後悔と、
これから成長できるという希望。
そんな光と闇を一緒に届けてくれた本でした。
指南書としても、物語としても面白い。
理論と情熱が詰まった良い本です。
以下備忘録
読みやすい文章は「技術」で書くのではない。
読み手に対する「気づかい」で書く。
読みにくい表現は思い切って捨てる。
心配り→こころ配り。
一瞬でも読みづらさを感じさせない。
漢字を使いすぎない。ひらがなを混ぜる。
漢字で知的であるアピールしない。
ひらがなと漢字が並ぶと意味が切れる。
それをうまく活用する。
漢字連続問題。ひらがな連続問題。これを解決。
段落ひとつで、ひとつの内容。
文章ひとつで、ひとつの意味。
語尾に気をつける。語尾が揃うと強烈。
「です。」は強い。
段落の最初で内容がわかるといい。
接続詞とか先に結論とか。
読み手への思いやりが大切。正解は無い。
自分に自信はあるが、自分の自信を信じていない。
Posted by ブクログ
「書けないことの絶望」
「届かないことの絶望」
「伝わらないことの絶望」
まさに自分が書くことに対して抱えている絶望について紐解いている本だ。
そしてわかった。
自分にはまだ絶望が足りない。
絶望し尽くす前に止まり、避け、逃げている。
もっともっと絶望へと自分を追い詰めなければ、その先へは届かない。
絶望の先が見えるまで、もっともっと絶望し尽くさねば。
Posted by ブクログ
自分が生きている中で感じたことを
ただちょっと他の人にも知ってほしいだけ
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文章を書くことは嫌いでも文章を書く自分のことは好きになってほしい
Posted by ブクログ
-客観性は大切だ。けれども客観性はクソだ。-
自分の書いた文章は読みやすいか?面白いか?ということをひたすら客観的な目線から精査する大切さを説きながら、
同時にそんな小手先のテクニックや気遣いなど霞むくらいの圧倒的な主観の感情でもって伝えたいことを書け、と、
矛盾しているようで、だけどまっすぐ言いたいことが伝わってくる、そんな不思議な一冊だった。
僕は本書を読むまでpatoさんとその文章のことを存じ上げなかったのと、web記事っぽい砕けた文調やユーモアがちょっと肌に合わなかったのであまりスイスイとは読めなかったのだけど、
「ナマハゲ」の例えは強烈に頭に残っているので、patoさんの書き方論はある意味正しいのだと思う。
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「文章を書くことにおいて絶望こそが信頼できる」 p.21
よほどの才能がない限り、人は自分の中に存在する要素しか表現できない。みんな、自分の中に内包している自分を文章に投影している。 p.149
・段落内の展開は1事象
・語尾に気をつける
・段落の出だしこそが重要 p.195
客観性は大切だ。
けれども客観性はクソだ。 p.245
魂と感情を震わせて書け。表現しろ。誰かに届けるにはそれしかない。 p.245
「私の集団の中での役割はナマハゲです」と書いてあったら、なんだって?となるし最後まで読むし印象に残る。ナマハゲここでもってくるかとその日の夜にも思い返すだろう。そう、印象を残すのに必要なのは意外性だ。 p.256
すべてこ文章は物語である。(中略)いいや、物語でなくてはならないと考えている。 p.303
僕は文章を書くとき、これを心がけている。タイトルや冒頭の部分から受ける印象とはまったく違った場所に連れて行く。そうであるように心がけている。 p.304
文章を書く自分のことが少しでも好きになれるように書く。 p.347