あらすじ
なかよしの女の子オンネリとアンネリは、夏休みのある日、「正直な拾い主さんにさしあげます」と書かれた封筒をひろいました。中に入っていたのは、たくさんのお金。家族の誰にもかまってもらえず、いつもひとりぼっちだったふたりは、そのお金でふたりだけのおうちを買うことにしました。女の子の憧れがぎっしりつまった夢のようなおうちで、ふたりだけの暮らしがはじまります。フィンランド生まれの、楽しくて幸せな夏の物語。
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Posted by ブクログ
フィンランドの児童文学。
光村教科書 4年教科書掲載本
7歳の女の子、オンネリちゃんとアンネリちゃんはとーーっても仲良しです。
オンネリちゃんの家は子供が10人もいるけれど、みんなで一つの部屋で住んでいます。お父さんとお母さんは大忙しだし、兄弟姉妹のなかでもオンネリちゃんは一人ぼっちになってしまうの。
アンネリちゃんのお父さんとお母さんは別々に暮らしてけっして口を利こうとしないんです。
そんな二人は、とびっきり素敵なお家に二人だけで住むことになったんです!家を建てたのは薔薇乃木夫人。このお家は二人の女の子が住むための素敵なものが全部揃っています。右のお隣さんは、薔薇乃木夫人の従姉妹のノッポリーナさんとブックリーナさん。二人は庭で、風船やクリスマス飾りを育てているの!風船が木から生えるなんてびっくりよね。
左のお隣は…ちょっと怖いウメ・ボーシュおばさん。怒った顔のこぶたの貯金箱を売っているの。ウメさんは怖くて苦手。
でもとっても強くて仲良しのおまわりさん、ゴォ・リキネンさんに「君たちにも悪いところはあったよね。今からでも遅くない、直接お隣さんに行って話をしてみたら?」
そこでお隣に行ってみたら…ウメさんとも段々仲良くなれそうだわ。
そんなある日、ウメさん家に入った泥棒を見つけて…。
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かわいい、おしゃれ、幸せなお話。
とっても幸せな生活なので、この暮らしはいつか終わっちゃうのかなと思いながら読んだけど、最後まで子供二人の暮らしが認められました!
オンネリとアンネリが二人暮らしを始めたのは、家にいなくても家族が気が付かないから。でも最後は両方の家族とちゃんと向き合い、本当はお互い大事に思っているって伝えあい、そして自分の家と家族のいる家の両方で暮らすことが認められました。フィンランドは自立の気持ちが早いのかな。
薔薇乃木夫人とホッソリーナさんプックリーナさんは妖精さんかなにかかな。アンネリオンネリの家族たち現実の人間たちもそのまま存在を認めてますね。
幼い仲良し女の子の夢のような暮らしとして面白いのが、ちゃんと二人で家事やってるんですよ。買い物して(お金も有る)、ご飯つくって、お皿洗って、お掃除もする。まあお掃除には自分で動いてくれる鶏ハタキもいてくれますけどね。この鶏ハタキは、自動掃除機をペットに見立てることがありますが、それが実現した感じ。うちにも欲しいです!(現実の大人の切実な願い 笑)
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すっごくおもしろかった!
オンネリとアンネリのおうちがかわいい。オウムがいて、お皿がそろってて、おもちゃがある家です。うらやましい。ぼくも、お母さんと住みたい。大事なノートと本を持っていきます。
ばらのきふじんが、家を買っても自分に合わなくて、すぐに売っちゃうのが、おもしろくてかわいそうでした。
オンネリとアンネリはたぶん美人。そんな気がする。どろぼうをつかまえたのがすごい。
1番すきなのは、けいさつかん。ゆうかんだったから。でも、すぐにじゅうをかまえるのがちょっとおもしろい。本当にいたら、けいさつかんだけどけいさつにつかまっちゃう。(小3)
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アンネリとオンネリはとても仲良し。好きなこともおんなじで、ケンカなんかも一度もしたことない。だからいつも一緒。
ある時ぶ厚い茶色の封筒を拾ったことが発端となり、二人は薔薇乃木夫人から家を買うことになる。その家は、アンネリとオンネリのために建てられたかのようなとてもステキな家だった。
二人のためのお洋服、窓には真っ白いレースのカーテン、窓のそばには鳥籠があり、レモン色のインコが二羽さえずっている。
台所には美しい机と赤い木のイス、そして冷蔵庫の中には、ミルクやたまご、クリーム、バター…2人が住むために必要なものがなんでもそろってる。
アンネリは、お父さんとお母さんが離れて暮らし、二人ともアンネリのことは無関心。オンネリは、9人兄弟の真ん中。お母さんは他の兄弟のことで手がいっぱいで、オンネリのことまで気が回らない。
そこで、2人は気兼ねなく、この家で一緒に暮らしはじめる。
読んでいて、とても懐かしい気持ちになった。
こういう雰囲気のお話を、子どもの頃に読んでいたからなのか。
子ども心を目一杯満たしてくれるお話だと思った。
このお話、5年前にフィンランドで映画化されているらしい。
絶対かわいいだろうなぁ。
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かわいくって癒される北欧の児童文学。
両親が別居していて家が2つあるアンネリと、4人の姉兄と4人の妹弟のおかげで家に居場所のないオンネリ。ひょんなことから、「女の子ふたりが暮らすための家」を手に入れて2人暮らしをすることになる。
児童文学においては定番の家出ものですが、このお話の素敵なところはオンネリとアンネリが日々の暮らしを心から楽しんでいること。冬の長い北欧は家の中で過ごす時間が長いので丁寧な暮らしをとても大切にすると聞きますが、そういう文化の繁栄なんでしょうか。個性的なお隣さんとのやりとりもとても丁寧で上品で、ほっこりする。
家出をしてあらゆる冒険をした後は、普通は最後に家に戻るものだけれど、オンネリとアンネリの場合は違う。家が2つあっても、10人も家族がいても寂しかったオンネリとアンネリが家出をして手に入れたしあわせについて、ぜひ大人にも知ってほしい。
Posted by ブクログ
映画を観て原作があると知り、読みました。
2人の少女は理由は違えど家族にかまってもらえなくて、寂しい思いをしています。ところが、ひょんなことから薔薇乃木夫人からお家を買って、姉妹のように仲良く暮らし始めます。お隣さんには珍しい植物を育てる優しい住人、ノッポティーナさんとプクティーナさんがいますが、もう片方のお隣さんは暗くて厳しい豚の貯金箱を売っている女性。何とか仲良くなろうと頑張る2人ですが、怒らせてばかりでちっとも上手くいきません。しかし、ある晩に泥棒がお隣さん宅に入っていくところを目撃して…。
とにかく2人の暮らしぶりがかわいくて、優雅で憧れちゃいます。正直で心優しい2人に癒されますし、物語の中でも大人の心を溶かしていきます。2人だけの素敵なお家で過ごす2人だからこその幸せと、やっぱり家族と過ごす幸せも必要とする少女のささやかな願望が程よいバランスで描かれています。
Posted by ブクログ
アンネリちゃんによって語られて行くんだけど、まずね、全編通してその口調がすっごく可愛いんです。みんなの台詞も最高なのです。
物語の序盤。
拾った封筒の中身が札束だと知ってがっかりするふたり。
おまわりさんから、
「なにが入ってたらよかったんだい」?と尋ねられたときの、
「たとえばシールとか…」
っていう返答に心を巴投げされました。
そしてメインアイテム、ふたりが手に入れたおうち、ね。これはもう・・・夢!夢!女の子の夢そのもの!
ふかふかのバスローブとスリッパで歩き回ったり、夜更かししてサンドイッチ食べたり、”白くて軽い"ベッドカバーの下にするりともぐりこんで眠りたいよ。
お隣のノッポティーナさんとプクティーナさんのお庭もファンタジーそのもの!
あのにわとりのたまご・・・ひとつほしいな〜。
パパやママとの関係はすこーしせつない要素もあったり、大人の恋もチラッと描かれていたり。子どもの心をちゃーんとわかっていて、認めてくれている。
いやあ、本を閉じて現実世界に帰るのが名残惜しかった。です。
映画も、主演のふたりがむちむちキュートでとっても可愛かったのだけど、想像力をふくらませてよりファンタジーの世界に浸れるから、原作のほうがスキ。
Posted by ブクログ
とにかく可愛すぎて〜❤
うそうそ、こんなうまい話ある?夢でしょう?いつか覚めちゃうのよきっと!と、思いながら読めば読むほど、2人の夢のようなお家に魅了されてしまう。お料理の後片付けはこんなちいさな子にできるの?とか、お菓子を焼いたりできちゃうの?電気代は?ガス代は?なんてことは頭の片隅からけとばして、お隣の、風船を栽培するノッポティーナさんとプクティーナさんの素敵なお庭にうっとりし、反対側のお隣さん、ウメおば様との事件にハラハラ!
子どもたちが読んだら、どんなに楽しめることでしょう!バラやフリルやお人形が好きな全ての子どもたちに読んでほしいおはなしでした。
映画でどこまでこの薔薇屋敷が再現されてるのかとっても楽しみ✨
Posted by ブクログ
子供の頃出会っていたら、絶対好きになっていた一冊だろうなと思う。女の子が憧れる世界そのままだ。歳をとって現実的になりすぎて、物語を純粋に楽しめないのが少し悲しい。
是非、沢山の女の子に読んでもらって、色々と想像して夢のような気分に浸ってほしい。この本には完璧な世界が描かれているんだもの。
Posted by ブクログ
4年教科書掲載本
それぞれ家庭環境は異なるけれど、入学式に一人で来ていた家庭に居場所がないオンネリとアンネリが親友になって、夏休み、すてきな家で二人で暮らすうちに…
ちょっと不思議な、でも読んでいくほどに楽しくなるお話。