あらすじ
アフリカの草原やアマゾンのジャングルへ行かなくても、動物の観察はできます。たとえば近所のノラネコ。「わたし」は、町に住んでいるネコたちに名前をつけて特徴を書いたネコカードを作ります。じっと座って、どのネコがいつごろやってくるか調べたり、ネコに電波を出す装置をつけて、どこにいるか調べたりします。「わたし」がいちばん好きな、ネコのあとを1日こっそりついていく観察方法を紹介します。ゆかいな動物行動学入門の本。
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絵本だからと侮れない奥深さ!
最近保護猫ちゃんをお迎えしたので、さらに愛着を持って読み聞かせ出来ました。
猫の社会のルールに感動。争いを起こさないために、なんでこんなに工夫出来るのかと感心でした。
あと、作者さんの調査方法が、住宅街をうろうろしたり、朝まで屋外で寝てしまったり、今やると危ないんじゃ…⁈という方法で、こちらもある意味興味深かった。
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猫がほぼ毎日ほぼ同じ行動をしていることは、ほぼわかっています(^-^) でも、一日じっくり観察したことはありませんw。伊澤雅子さん、すごいな、素晴らしいなと思いました! 伊澤雅子・文&平出衛・絵「ノラネコの研究」、1991.10発行。
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ノラネコの絵本かな?と思ったら、大学の教授が本気の追跡調査してた…!
野生の生き物を研究するとなったら、1に観察、2に観察、なんだなぁ。
ノラネコだって例外ではないのね。
ノラネコ社会のルールが詳しく載っていて。
いつもすれ違う、半ノラのネコの気持ちが分かる気がして嬉しい。
そのルールも、観察の数を積み上げて発見した成果なんだなぁ。
身近だけれど、いつも何しているのか知らない、ノラネコの世界。
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最近我が家の近所では、TNR(捕まえて、避妊手術して、元の場所に戻す)活動が進んでいて、ノラちゃんは減少傾向にあるのだが、時折庭を通り過ぎ、うちのネコを激怒させるノラちゃん達の行動範囲が気になっていた。
まさに、その疑問に答えてくれる本!
著者の伊澤雅子さんは、琉球大学教授(この本を書いた時点では助教)で、ネコ科、主にイリオモテヤマネコの研究をされているそうだ(この春、最終講義を予定されていたがコロナの為に延期になっている)。
そんなネコ研究家伊澤さんの、ノラネコ追跡絵本。
伊澤さんの近所を縄張りとする白黒ブチ、ナオスケ(もちろん伊澤さんがそう呼んでるだけ)を朝から翌朝まで、野宿までして本当に見事に尾行している。
気まずい相手(他のネコやイヌ)と、けんかにならないように、上手くやり過ごす姿は、人間も参考にしたいものだ。
意外だったのは、行動範囲が広いこと…オスだからかな。
また、尾行の間ナオスケは18時間も場所を変えて寝ていたのには驚いた(飼いネコはもっと寝ているだろうけど)。
伊澤さんのご近所は、ノラちゃんに優しい環境なんだろうな〜。
たくさんのふしぎ傑作集は、大人が読んでも面白く、沢山の気付きに満ちている。サクッと読めるのも気分転換に丁度良い。2020.5.2
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イリオモテヤマネコの研究者、伊澤雅子さんの科学絵本。
ノラネコの観察ってできそうで、案外難しい。野宿覚悟で一日ノラネコに気づかれないように、追いかける、その学者魂というよりは猫愛に感動。
人間は人のうちや庭には入れないから、ノラネコを追うのは難しいし、猫はよく寝る生き物だから、寝てる間は待っていなくてはいけないが、いつ動き出すかわからないので、一緒に寝て待ってると見失ってしまう。
人家があっても多すぎず、適度に自然もあって、車の通りの少ないこういう町は猫には一番住みやすいだろうな。
出てくる人も猫もゆったりとして幸せそうだ。
都会もこれくらい余裕のある暮らし方ができればと思うが、実際無理なので、猫を家に閉じ込めて飼っている身としては、自由に外に行けるところに住まわせてやれなかったことを申し訳なく思ったりした。
イリオモテヤマネコもいいけど、今度は田舎の猫と都会のビル街に住む猫の観察報告もしてくれるといいな、と調子のいいことを著者にお願いしたくなる。
絵もとてもいい。猫好きなら必読の書。
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自分も野良猫を追跡調査してみたくなる。ネコ社会のルールも載っていて楽しい。結構がんこだとか、自分のにおいは残しておくけど糞のにおいは消したいとか。ねこ観察のコツはネコ写真を撮りたい私は参考になった。なるべく目をあわせないように。ネコより下の位置に。などなど。
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「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」を読んでいたら、無性に読みたくなって「ノラネコの研究」を再読。ナオスケの一日は、ちょうどマドレーヌ夫人のよう。
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40ページの薄い絵本です。
「小学中級むき」と書いてありますが、大学の先生が行っている観察研究(フィールド・ワーク)の1例を知ることができます。
ネコの仕草や表情が数多く描かれています。
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モノクロの小さい絵がカワイイ
コマ割りや見開き構成が
普通の絵本と違った感じで面白く読んだ
野良ネコ観察ってなかなかできないよなぁー
ネコ社会ルールやネコ集会とかもっと知りたい
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長女7歳
たくさんの不思議傑作選はとにかく読み応えがある。大人も毎回楽しんでいる。1年生だと読み仮名足りてないから大人の補助が必要。
ノラネコを1日追いかけてツブサに観察した本。猫のルール、生態が地図やイラストと共に描かれている。
喧嘩になるから目は合わせない、道やお昼寝などの場所は先に来た猫優先。
これでいうと、人間ってつい猫をじっと見てしまうから、猫からしたらめちゃくちゃストレスなんだろうなと思った。
あと、こんなにちょこちょこ寝てて疲れ取れるのかな?とか笑
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ネコ科動物を研究している方のあるノラネコを1日観察し記録した絵本。住宅街をどのルートを移動して、どこで寝て、どこでご飯を食べて、どのように過ごしているのか。ノラネコの生活を知ることができる。ネコ社会には目に見えないルールがあり、そのルールによって無駄に争わず同じ地域に共存できているんだな。ネコみたいにのんびり生きていけると幸せだと思う。
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近所のノラネコ1匹をターゲットにして、丸1日尾行して、行動を観察するという内容の絵本。
実際にこれを行うには骨の折れる作業なので、本で楽しく学べるのは嬉しい。ネコ社会のルールもためになる。
子供たちにも読んでもらいたいな。
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ネコの一日を観察したもの。自由研究などでやってみるとおもしろいと思う。少なくとも、私は小学生のとき、経験があり、以来、ネコやカラス、動物たちの気持ちがわかるようになってきた。ネコの距離間は、これまでの進化の過程で、本能として遺伝子により獲得してきたものだろうが、人間も学ぶべきところがたくさんある。お互いにネコ社会のルールがしっかりとあり、ほどよい距離を保ちつつ、共存している。そこが面白く、人間はプラスアルファの幸せを求めるからこそ、不幸になるのだなあと思う。地球で生きるということは、どんな場合でも、すべての点で満足しようと望んではいけないのだと思う。ぜひじっくりと、こどもたちの手へ届けたい一冊。
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かのこちゃん(万城目学『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』)が大きくなったら、こんな研究者になっているのかもしれない―。
そんな想像もして、ちょっと楽しくなった一冊。
著者伊澤さんは、ネコ科を専門とする動物学者。
地域の猫、ナオスケ(白黒ぶち猫、オス)の一日の追跡記録である。
たぶん、伊澤さん自身にも関わりの深い町なのだろうけれど、深夜まで張り込み貫徹とは、さすが研究者。
深夜のお散歩を終えたナオスケが寝てしまえば、伊澤さんもその場にとどまり、寝てしまうのだ。
(本業?のイリオモテヤマネコのフィールドワークからすれば、まだ楽な現場なのかもしれない。)
野良猫同士がすれ違う流儀、それでも鉢合わせてしまったときはどうなるか、などが臨場感たっぷりに伝えられる。
猫の動きを、漫画のコマ割りのように配置した画面も、絵本という静止メディアの制約を超えて、生き生きと伝えている。
それは、猫をリアルに描きつつも、きっと愛情をこめて描いた画家平出さんの功績なのかも。
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ノラネコの1日を追いかけた絵本。追跡ネコは、ノラスケ。お昼寝をしたりお散歩するネコを追いかける研究者は辛抱が必要ですね。観察の結果18時間以上も寝てたなんて!ネコ社会のルールの説明もあって大人でも楽しめる本でした。しかし、目を合わせないようにするのが礼儀だなんて知らなかったな。
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科学者による絵本
淡々とした誠実な文
そのままの絵
それがなんともいいな
ノラネコの暮らし、ルール
へんな甘さをおさえてそれでいて暖かい
《 わが町の ナオスケ そっと暮らしたい 》
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ノラネコの一日(24時間)を追える一冊。
一日のスケジュールは大体決まっているんだ、とか18時間も寝てるんだ、とかちょっと見かけるノラネコを一日追いかけるとこんな風になります、というのを教えてくれる。
実際にやることは子供にはおすすめしませんが(夜通し猫の観察したり、路上で寝たり……研究者じゃなければちょっとした不審者かも?)、研究者ってすごいなあ、と感心する本になっている。
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気合いが入っている「ノラネコ」研究本。
1匹のノラ猫を一日追って研究。
我が家の庭にもたくさんのノラ猫がやってくる。
いつか行動観察一日中してみたいなあと思わせる1冊。
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9歳9ヶ月の娘
6歳9ヶ月の息子に読み聞かせ
研究って
楽しいよねえ。
最近はノラネコもあんまり見ないな〜
ナオスケみたいに
自由気ままに暮らしている猫
そしてネコ社会のルールの中で
生きている猫
なるほどなーと
勉強になります。
最後のまとめ地図と表が
わかりやすいしおもしろい。
やっぱり研究するって
面白いんだよな。
じぶんのすきなこと
興味のあることは
研究すべし。
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研究という程のものではないなあ。一日、ノラネコの後をこっそり追いかけただけだからねえ。歩いては寝て、食う。絵はしっかりとした観察に基づいていて細かい。まあ、それなりに面白いけどね。
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よく見かけるノラネコの1日の行動を、大学教授の作者が、根気強く気合いと好奇心で追いかけて記した意欲作。ありそうでなかった本。そして、何となく想像することで知っている気になっていたけれど、実はちゃんとは知らなかったことを、丁寧なフィールドワークを元に教えてくれています。
今、うちにいる猫も、家の周りをうろついていたノラちゃんです。近所のゴミ袋から食べ物の匂いがついたティッシュペーパーを咥えて来て、食べようとしていたのを見て、そんなの食べたらダメよ!と、つい、亡き愛猫にお供えしていた猫缶と引き換えにティッシュを取り上げたのがファーストコンタクトでした。それを期に軽く居つくようになってしまい…厳しい冬になるという情報を耳にし、居ても立っても居られなくなり、飼い猫となりました。
うちの子になって2年以上経っても、以前いた亡き愛猫のトト(この子も事故にあって動けなくなっていた元ノラちゃん)のように懐かず、脱走も数回し、もう自由にして欲しいのかな?と思ったり、この子はどんなノラ生活をしていたんだろう?と想像していました。
この絵本に書かれてあるような気ままで自由なノラちゃんの生活を、比較的安全に送っていたのなら、本人はノラちゃんのままの方が幸せだったのかもしれません。
ノラネコの生活を実際にきちんと知ることができる、貴重な一冊でした。