【感想・ネタバレ】定食屋「雑」のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

きれいごとではないのが人生であり人の心なのだろうと思わされる小説。
小説に出てくる喫茶店や料理店は大抵こだわりがあり、丁寧につくられたコーヒーやら料理やらが出てきて、主人公はその空間に癒される…というのが通例だと思うけれど、この定食屋「雑」は色んな意味でひと味違うお店だった。
甘い味付け、家庭料理の味方である焼肉のタレやめんつゆ、ラード!をじゃかじゃか使う。
しかもそれこそが懐かしかったりホッとしたり、おいしー!ってにやにやしたり、求めている味だったりするというお話の切り口がおもしろく、なるほどなぁと。

上品でこだわりの強かった沙也加、その考え方を押し付けられたり見下されているような気がするという夫の言い分は、実は沙也加の無意識の領域だからどうしようもないと、側から見るとよくわかる。
彼女の育ちの良さや持っている気質が夫の神経に障り卑屈さを浮き彫りにしてしまったのだから、やり直すとかどうにかなるものじゃなかった。
それなのに、話し合いでまだどうにかなるかもしれないと、カレーを用意したりおつまみを用意したりする沙也加には少し苛立ちも感じた。
むしろそのカレー、私にちょうだい!おいしそう!

とにもかくにも
あの旦那。
イヤだわぁ(笑)
女がいるの隠してるつもりだろうけどバレバレで、なまはげってなんやねん。というか慰謝料は?
被害者意識丸出しにしてなんとかお金払わず有利に離婚しようとする狡猾さ。
なんだかわかんない資格とろうとしてる女もろくなもんじゃなさそうなのでその後ぎゃふんとなる彼もみてみたいなんて思ってしまいました。

そして、ぞうさんのコロッケとから揚げが食べたい。

0
2024年05月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あれ?以前に読んだことあるかもって
思っていたら「ほろよい読書」の中に
はいっていたその後の話でした。
夫に突然出て行かれた沙也加、思っている
以上に食というか味付けに対する考え方や
人に対する接し方が雑な定食屋「雑」の
店主ぞうさんに常連客を交えた人生とは?
なんかを考えさせられる作品でした。
ってきた環境が違うから食の味、趣味、
食べ方なんかは違っていて当然。
もちろん料理にいたっても作り方なんかも
人それぞれ、おいしいと思うものが
違うんだなっていう当たり前のことを
再認識したし、あたりまえだけど人って
一人で生きてはいけるけどやっぱり
些細な事でも話せる相手が近くにいるって
いいことだし心強いなと思いました。
沙也加とぞうさんまったくタイプの違う
人だけどお互いかけがえのない存在に
なっていく感じがよかったな・・・
人生いろいろあるけど何とかなるもんだ。

0
2024年05月09日

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