あらすじ
大学講師として来日した英国紳士アンソニーを出迎えたのは、現代の若きサムライ・隼人だった! 新たな武士制度のもとで和装に髷で暮らし、自分を「それがし」と呼ぶ隼人は、地域奉仕に熱心でご近所の人気者。けれどアンソニーは、隼人のあまりにも献身的な生き方にどこか危うさを感じていて――。
武士道とは? 自分らしさとは? 文化の違うふたりの交流が価値観を揺さぶる、武士とジェントルマンのハートフル同居物語。
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Posted by ブクログ
武士の隼人と英国紳士のアンソニーが同居する物語
人からこうあるべきと「期待」される中で、自分らしくあるというのはどういうことか、自分にとっての幸せとは何なのかを考えさせられる一冊でした
結婚式でのカムアウトのシーンで、「幸せになります」と最後に花嫁が発したセリフにこの物語の主張が詰まっているように感じました
いろんな考え方をする人々がいて、理解してくれる人もいればそうでない人もいる。それでも「自分は自分と、自分を貫いていいんだよ」と解釈しました
何かを始める・人に会う・人生の環境が変わるそういういろんな「出会い」の季節の春の4月に読むのに良い本だと思います
個人的には、これまでの出来事を踏まえて、アンソニーは冒頭にしか出てこない教授とどんな話をしたんだろう、白紙で送り出されどんな感想を伝えるのだろうと気になりました笑