【感想・ネタバレ】東京アンダーワールドのレビュー

あらすじ

六本木のレストラン〈ニコラス〉はジョン・ウェインから力道山、皇太子までも出入りする「梁山泊」でありながら、ヤクザの抗争の場にもなっていた……。
混迷の戦後東京、米兵として来日したニコラ・ザペッティは、ヤミの軍需品横流しで資金を集め、六本木のレストラン〈ニコラス〉を伝説的な「梁山泊」へと育てていく。〈東声会〉、CIAから力道山、フランク・シナトラ、果ては皇太子までも接点を持った〈東京のマフィア・ボス〉の壮絶な半生を描く傑作、待望の復刊。
日米比較文化論の旗手が、高度成長とオリンピックに隠された〈ニッポン〉の闇をあぶり出す。約100頁の執筆ノートも収録。

【「はずれ者(アウトサイダー)」が「東京」を作った】
◆極道尾津組が仕切るヤミ市〈光は新宿より〉
◆六本木〈クラブ88〉は力道山が暴れて潰した
◆東声会と住吉会が銃で抗争した上野、新橋
◆渋谷の組長から映画俳優になった安藤昇

【本書の主人公を取巻く面々】
◆海老原博幸 日本人初のWBC世界王者はニコラが素質を見抜いてボクシング・ジムを紹介した。
◆町井久之 1500人以上を抱える暴力団〈東声会〉のボスがニコラの後ろ盾となった。
◆エヴァ・ガードナー ハリウッドのスター女優は来日時、ニコラの店で羽目を外した。

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Posted by ブクログ

戦後日本を外国人実業家の証言を中心に裏歴史を書いたノンフィクション。タイトル通りの地下経済にうごめく欲、金、人間模様などヤクザ、在日組織、GHQ、CIA、政治家などが絡みあい、協力関係や騙し合い、対立を生々しく書いている。戦後復興、奇跡的な経済成長が全て綺麗事で進んできたとは思わないが、改めてその高度成長という輝かんばかりの明るい時代の裏で暗くドス黒い陰の部分があることをこの本が改めて教えてくれる。

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2025年02月16日

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