【感想・ネタバレ】僕の神さまのレビュー

あらすじ

「知ってる? 川上さん、親に殺されたらしいよ」僕が通う小学校で広がった、少女の死の噂話。川上さんは父親から虐待を受けていたが、協力を得られないまま転校したと聞いていた。しかも彼女の怨念が図書室の「呪いの本」にこめられたという怪談にまで発展する。日常のさまざまな謎を解決し、僕も「神さま」と尊敬する水谷くんは、噂の真相と呪いの正体に迫るが……。ラスト世界が反転する、せつないミステリー。

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ネタバレ

四季を通じての主人公と『神さま』と呼ばれるクラスメイトをメインとしたストーリー。
裏表紙のあらすじや帯を見て、一話目はこんなかわいらしい話?と思ったら...
だんだんと話が重くなってきます...
『神さま』の推理は楽しめる部分でもありました。

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2024年03月22日

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ネタバレ

読みやすかった
都合の悪いことは全部無かったことにするために常に水谷くんが正しいと思い込んでしまっていた「僕」の気持ちは少し共感した
自分の間違いを素直に受け入れられる強さが必要だと学んだ

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2025年03月08日

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ネタバレ

1章で感動してたら次の章から突き落とされた。
虐待許さない。

好きじゃない相手でも生理関係は女同士で助け合うのあるあるだよね〜!

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2024年11月19日

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ネタバレ

主に小学校が舞台の日常系ミステリ連作短編で、全四章+エピローグの構成。

第一章は亡くなった祖母が作った桜茶をダメにしちゃった主人公が、自らそれを作って祖父に飲んでもらったら、祖父が体調をくずしちゃう、という内容。

途中、子猫の存在が絡んでくるところに少し違和感を覚えましたが、祖父の体調不良の原因に絡んできて納得。しかし真の原因は……題材的に友井羊さんの「スイーツレシピで謎解きを」を連想させられました。

第二章はクラスメイトの川上さんに関するエピソードが二つ。一つは同じクラスの女子に突然バケツの水を浴びせられるお話。もう一つは父親のパチンコ通いをやめさせる話。

バケツの水の件は、偶然タイムリーにX(旧Twitter)で同様のエピソードを見ていたので既視感がありました(時系列的には本書の方が先に世に出てるとは思いますが)。真相を知った後、表層的な情報だけで断罪するのは良くないな、と反省させられました。

父親の話は若干イヤミス感?を覚えます。ただ、川上さんの結末は明確に描かれていないので、おそらく先々の伏線になるのだろうと予感。

第三章は運動会の騎馬戦エピソード。ここでの水谷君は神さまや名探偵というより、諸葛孔明バリの名軍師。張飛みたいな?ガキ大将をも動かす統率力もなかなかで、将来大物になりそう。

しかし水谷君が今回動いた理由はクラスの勝利のためではありませんでした。その理由はおおむね予想ができていたので、やっぱりな、という感じ。

第四章については……心理トリックみたいなお話は私には難しくて、正直よく理解できてないです。ただ、ドラマとしては「僕」がクローズアップされて面白かったし「たすけて」を書いたのは誰?という謎が残って印象深いものでした。

そしてエピローグで明かされる真相。川上さんの件は予想がついていたものの、明確に無事がわかってホッとしました。水谷君の「僕」評の中での、一線を超えた人が引き返せなくなるお話は、現実社会でもちょくちょく目にするものだったので、はっとさせられました。

全体を通して、もしかしたら自分の周りで起きていたかもしれないという、ありふれた日常の中でのお話だったためか、入り込みやすくてスムーズに読むことができた気がします。

ただ、軽快に読める内容に対してエピローグの内容が心にズシッと来るものだったのは意外でした。そのためか、予想外に深く印象に残る作品になったかもしれません。

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2024年08月15日

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ネタバレ

第1話「春の作り方」
第2話「夏の「自由」研究」
第3話「作戦会議は秋の秘密」
第4話「冬に真実は伝えない」

エピローグ 春休みの答え合わせ

小学5年生の「僕」が
神様のように頼っている「水谷くん」に
助けてもらう連作短編集

↓↓ネタバレ

猫が!酷い目に!遭います!

序盤がほんわかしたお話だから
油断していると後半どんどん物騒になっていきます。
人死はないけれど。
おばあさんは最初から亡くなってはいる。

作り方を覚えていることを
しみじみされて良かったな、と思う。

最後、水谷くんと距離を置くことを決めた僕。
これからどうなるんだろう?
助けての秘密は明かされる時がくるのだろうか。

初回限定でwebでおまけが読めたらしいから、
そこで触れられてたかも?(憶測)

追記:
親に守られて当然の子、と、
その親から危害を被る子との格差が浮き彫りになる
物語、でした。
主人公が前者で、川上さんは後者。
水谷くんはどちらがわなのだろう。

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2024年05月18日

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ネタバレ

一話でやめておけば、と最後のあたりに進むにつれ強く思うお話。
生きててよかったのかどうか。
神様はすべてを背負ってそれでもまた頼られれば手を貸す。神様じゃないけど誰よりも神様らしい。大人になったらどうなるのだろうか。

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2025年10月23日

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ネタバレ

ほのぼのとした雰囲気の中で川上さんの話はゾッとした。けれど終始、主人公と同じように水谷くんに救いを求めてしまっていて、最後はなるほどなと思わされた。
登場した子たちは全員幸せになってほしい。

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2025年05月23日

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ネタバレ

凪良氏との対談に登場した本。
最後怖い、との事だが全く予想外の方向性であった。

小学生5年生。中学生ほどではないけれど、低学年のようでも無く、対人関係や個性など他人と比較し始めたような。。
けれど「神様」と呼ばれる彼は本当に別格である。
主人公も割と冷静に周囲を観察するタイプだろうか。

美術の絵の具の回では、道徳の教科書にも似たような話があったのでそうではないか、とも思ったけれど
本当に別の意味での血液だったら酷い虐待だけれども。。どっちだったのだろう?
もしこんな事件がなかったら、主人公の初恋?の思いや行動は全く違ったものになっていただろうに。。


ラスト、小学生時代、自分だったらそこまでの気持ちをもって対人関係に向き合うだろうか。
それとも曖昧なままでは付き合えないからこその神様、なのだろうか。
6年生になっても、同じクラスになったとしたら、どういう風に接したのだろう。


サラリと読めるようでいて、登場人物達の真意は表面上ではつかみきれない。。感想文をかけ、と言われたらものすごく難しい。。

『図工の時間は、いつもちょっとだけわくわくして、同じくらいがっかりする。…頭の中で思い描くものが、どうしても上手く形にならないのだ。…夢中で手を動かして…でも、ふと気づくと、あれ、となっているのだ。…どんな完成形を目指いていたのかもわからなくなり、まあ大体こんなものかとあきらめたところでチャイムが鳴るのだ。』

『「逆に訊くけど、収まった話をもう一度蒸し返して何かいいことがある?」』
収まった、と出来ること事自体が少ない。。凄い。。

『どうして、こんなふうに僕自身にも上手く言葉に出来ない気持ちを言い当てられるんだろう。』

『「見たものをありのままに話しているつもりでも、その人が持っている印相によって話の中で出てくる情報は変わる」』
例の少年探偵の決めセリフがすりこまれてしまっているからなぁ。。ある意味弊害というか。。

『胸の奥が疼くような落ち着かなさ』
『なんで水谷君はこんなにかっこよくできるんだろう。…余計なことなんて、考えていないからだ。』
自覚の無い恋心を、作家さんたちはどう表現するのだろう。

『僕は、こうやって育てられたんだ。…子どもを危ない場所に連れて行きたくない、悪いものから守りたい、とそう当然のように考えてくれる親に。』

『相手に聞いてもらえていなくても、…一人、先に歩いて、後から誰もついてきていなくても構わない。』

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2025年01月29日

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ネタバレ

日常の様々な謎や悩みを解決してみんなから「神さま」と呼ばれる小学生・水谷くんと同級生の僕がささやかな困りごとに挑む穏やかな第一話のスタートが、第二話の川上さんの登場で子どもにはどうしようもできない現実の厳しさへ引っ張られていく。
エピローグの「殺したりなんかしたくなかったから、たくさん殺すことになった」というナチスに関する一文が痛烈。間違ってなんかいないと思いたいから、それを否定してくれる理屈にしがみついてしまう危うい心理。これを伝えたいがために書かれた作品なのかな。
成長した二人にまたどこかで再会したい。

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2024年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

僕の神様、って何だろうと気になって読み始めた本。
小学5年生の僕とクラスメイトで悩みや相談事を何でも解決してくれる水谷くんのお話。水谷くんはその推理力から、みんなから神様と呼ばれている。早速タイトルの理由がわかった。

僕と水谷くんが直面する事件?は、春に僕の祖母が作っていた桜漬けの瓶を割ってしまったことから始まり、夏に同級生の川上さんが受けている虐待、秋には運動会の騎馬戦、冬には呪いの本と一年を通した話になっている。
それぞれの謎解きはなるほどなぁという感じだし、それぞれの話が短編のようで読みやすい。んだけど!個人的に心にグッと残るものが少なかったかな。読みやすいし面白い作品ではあるんだけど、心に残る何かがあるかというと…という感じ。

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2024年05月05日

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