あらすじ
老舗料理屋のひとり娘である14歳の真阿は、胸を病んでいると言われて以来、部屋にこもりがちだ。店に、有名な幽霊絵師・火狂が居候することになる。大柄で悠然とした火狂は、人には見えないものが見えるようだ。彼のもとには、絵に関する奇妙な悩みを持つ客が訪れる。犬の悪夢に怯える男、「帰りたい」という声に悩む旅人、手放しても戻ってくる絵――火狂と真阿は、その謎を解き明かしていく。静かな感動を誘う絵画ミステリ。
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Posted by ブクログ
明治初期の大阪。
料理屋の娘の真阿は結核のため、部屋から出ることも許されない生活をしていた。
そんな時に幽霊画で有名な火狂が彼女の家に居候することになり……。
彼には人には見えないものが見えるようで、そんな彼の元へは奇妙な絵が持ち込まれてくる。
その謎を真阿と二人解き明かしていくのだが。
本当に絵師の話が好きなんだなぁとしみじみ。(谷津先生の絵師の作品なんて最高と思ってます♪)
既に浮世絵の時代ではなくなっていて、その中で依頼された絵を描いている火狂。基本的にはホラーなのでしょうが、絵画ミステリの部分が大きいです。
楽しい時間を過ごさせてくれた一冊です(#^.^#)