あらすじ
商品誕生に秘められたドラマ、新入社員の由寿の奮闘が始まる!
吾輩は乳酸菌である。名前はブルガリア菌20388株。
学生時代に読んだネット投稿小説がきっかけでブルガリア菌が「推し」となった朋太子由寿(ほうだいし・ゆず)の日々を温かく見守っている。
「株式会社 明和」に就職した由寿は、配属となった大阪支店量販部で、阪神・淡路大震災のときに活躍した「おでん先輩」のエピソードを聞き感銘を受ける。
入社して一年後、広報部で由寿は社内報の制作を担当することになり、「明和ブルガリアヨーグルト五十周年」特集のために関係社員にインタビュー取材を行ってゆくのだが……。
協力=株式会社 明治
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Posted by ブクログ
かわいらしい装丁とタイトルだけで手に取ってしまった。この作家さんのお仕事小説は面白いはずという期待もあり。東北に住む私が3月に、主人公東日本大震災の被災者であるこの本に出会った偶然も何かの縁。
このお話、乳酸菌(乳酸菌という名前の菌はないらしい)を擬人化してブルガリアの歴史を描いた小説が途中に挿入されていて、さらにそこから現代に生きている菌たちのかわいい語り、東北出身の主人公に染み付いたしがらみやら葛藤など…深刻になりすぎず、でもライトすぎず読ませてくれる。
東北弁で書かれている部分、縁のない方でも伝わるのか⁇とちょっと心配はあるが、ヨーグルトの歴史も勉強できるし、明日からスーパーで売り場を見る目が変わるかも。
Posted by ブクログ
乳酸菌がしゃべる?!というなかなかトリッキーな設定。
ただ、乳酸菌の語り口が軽妙で、とても面白い。
この書き方は好き嫌いわかれる気もするけど、個人的にはかなりツボだった。
また、乳酸菌やヨーグルトに関する歴史や蘊蓄を乳酸菌自身が話してくれるのも興味深い。普通に勉強になる。
ヨーグルトに使われている菌の違いとかあまり気にしたことなかったけど、今度ちゃんとパッケージみて買おうという気持ちになった。
さらにさらに、主人公の由寿の実家が宮城で、彼女を取り巻いていた田舎の価値観を背景に物語が進むシーンもあるのだが、これがまた面白い…
わりと語られるテーマではあるし、どちらが良い・悪いもないと思うが、自分自身にない考え方なのですごく新鮮だった。小説読む意味として、実際に経験できないことを知識として知ることができるっていうのは大きいよねぇ。
とにもかくにも、今日の帰りにヨーグルトを買って帰ろう!!