あらすじ
理世は長崎の商家から旗本家に嫁ぐために江戸に来て大平家の養女となった。大平家の三男、将太は子供時分は鬼子とも呼ばれる暴れん坊だったが今は手習所の師匠として筆子を教えている――二人は仮そめの兄妹になった。が、将太は〝 美しい妹にひと目惚れ〟してしまう! 苦悩しつつ想いを封印し、縁談を反故にされてひとりぼっちの理世を守ると決意する将太だが……。人気シリーズ『拙者、妹がおりまして』に連なる、新たなる兄妹の物語、いざ開幕!
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Posted by ブクログ
「拙者、妹がおりまして」シリーズが大円団で完結し、これは、登場人物の一人、大平将太が主人公の新シリーズ。
今で言うところの「自閉症」を持っている主人公は、人と同じことができず、感情が爆発しやすい幼少期を過ごす。
当時は「鬼子」と言われ忌み嫌われた。
だが、接し方を工夫してくれた剣術道場の矢島龍治と、隣の寺小屋で教えてくれた白瀧勇美とその父親に救われる。
少しづつ穏やかに学べるようになった将太。
医者を輩出する実家から離れ、京都へ。
帰ってきてからまた勇美の寺子屋で人に教えることを修行。勇美が昌平坂学問所で教えることとなり、その妹の龍治の妻となった千紘とともに寺子屋を引き継ぐ。
長崎の大きな商家から、武家へ嫁ぐために養女となった大平理世こと、おりよに恋心を持つが封じ込めている。
実の両親ともギクシャクな関係が続く不器用な将太が主人公なだけに話も期待。