あらすじ
物心ついた頃から人を避けて生きてきた魔法使いソロン。ある日、預言者に「ソロン、おまえを勇者と認める」と告げられ、さらに王国からも勇者認定を受けたソロンは嫌々ながらも一人で魔王討伐を決意する。その道中、不慣れな旅で力尽きて倒れているところをエーヴと名乗るエルフに助けてもらい、一緒に旅をすることに。共に旅をする中でソロンはエーヴの人柄に惹かれ、少しずつ心を開き始めると同時に、自分自身が本当に心から求めていたものに気づき始めるのだが……。これは勇者ソロンとエルフの、世界を超えた小さな奇跡。
...続きを読む
ラノベ読者でない方にもおすすめしたい傑作!
勇者は魔王を倒した。だが同時に帰らぬ人となった。
なぜ、勇者は死んだのか。
魔王が殺したのか、それとも仲間なのか……。
他作品ではあまりない珍しい切り口で描かれるファンタジーミステリ!
魔王が倒され、落ち着きを取り戻した王国は、亡き勇者の偉業を文献にまとめる事業を開始。
魔王討伐の旅を共にした仲間をはじめ、勇者とゆかりある人物へのインタビュー、そして彼らの視点による回想を挟みながら物語は徐々に核心へ。
読みやすい文章ながら、登場人物たちの心情描写や物語の構成の巧みさに唸らずにいられない。
そして充実の読後感。
本作の著者、ライトノベルというジャンルで「本屋大賞」の受賞を目指しているとのことだが、これ本当に狙えるのでは?
老若男女問わずおすすめ。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
傲慢で生真面目で不器用、でも自分の望みを認めてから柔らかくなっていくソロンを見ていると、親を通り越して祖父母にでもなった気分。
ほんのりと切ないけど、ソロンかっこよくなったなぁ。
Posted by ブクログ
一月ほど前にこのシリーズを手に取りドハマり。
そしてすぐに新刊が出るという巡り合わせで即こちらも読み切り。
シリーズの中で一番好きなソロンの物語。
人が好きで、でも嫌いで。
臆病なのに、人を信じたいそんな彼の物語。
エーヴがソロンに語りかける彼女の、もしくはエルフの人生観「理屈はいいから思うままに行動しろ」。
そうなんだよなそうなんだよなー、調べれば一通りのことが予測できるこの現代。
いろいろ考えちゃって、自分のしたいことと行動が一致しないことがままある人には刺さる言葉。
旅の道中で王国では感じることのなかった居心地のよさを実感するソロン。
ソロンの畏怖する美しさの象徴である彼女にその感情を向けるのは精霊魔法に惹かれていたからなのか、それとも本来のソロンはそういう人間だったからなのか。
ラストのエーヴがソロンを逃がそうとするところも、ソロンがエーヴを逃がそうとするところも、今回の旅で彼、彼女が変わったことを強く感じられるやり取りで良かったですね...。
ラストも綺麗に終わり、今作も楽しかった。
Posted by ブクログ
賢者ソロンは強い魔力と深い知識で賢者と人から呼ばれる男だが、協調性は不要と人から距離をとる性格のため単身魔王に挑む。
勇者らしからぬ最大の危機を迎える彼だが人間臭い感情描写から、生きて変化していくことこそが冒険だと感じた。
Posted by ブクログ
個人的ジュブナイルの到達点。
金属バットで殴られたような自己肥大した孤独感。
自分以外はみんなバカは誰しもかかる呪い。
誰かに見つけてほしい。誰かに愛してほしい。
だから、誰かを見つけ、誰かを愛するのだ。
これは文学のECHOESだ!(辻仁成は作家だけれどもw)
本シリーズは毎回いいもの読ませてもらった!と思わされる。
続いてほしい。
Posted by ブクログ
前作以前をぼんやりとしか覚えてなかったので、読み進めるうちにこうだった、こうだったとなる。回重ねるごとに各キャラに深みが出るのか、こんなキャラだっけ?となるのか‥。今回はベタといえばベタな展開だったけれどタイトルの意味が結構好きな話だった。
Posted by ブクログ
シリーズ4作目の本作は勇者パーティーの一人、魔法使いのソロンにスポットを当てたもので、彼が勇者として魔王を倒す旅路で出会ったエルフ・エーヴとの交流を経て、不器用で傲岸不遜で他人を寄せ付けなかった自分自身と向き合い変化していく過程に引き込まれ、二人が紡いだ旅の軌跡が堪らなく愛おしかった。