【感想・ネタバレ】残像のレビュー

あらすじ

累計50万部突破『代償』の著者渾身。角川文庫75周年記念、文庫書き下ろし!

浪人生の堀部一平は、バイト先で倒れた葛城をに付き添い、自宅アパートを訪れた。
そこでは、晴子、夏樹、多恵という年代もバラバラな女性3人と小学生の冬馬が、共同生活を送っていた。
他人同士の生活を奇妙に感じた一平は冬馬から、女性3人ともに前科があると聞く。
一方、政治家の息子・吉井恭一は、執拗に送られてくる、過去を断罪する写真に苦悩していた。
身を寄せ合う晴子たちの目的、そして水面下で蠢く企ての行方は――。

暗い過去への復讐を描いた、心震わす衝撃のサスペンスミステリ!


「信頼、裏切り、後悔、敬愛、憎悪、憧れ、友情、希望。
そんなあれこれをぎっしり詰め込みました」
――伊岡瞬

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

大好きな伊岡作品!アパートの住人たちと、主人公の絡みが面白い!どうして主人公はアパートに行ってしまうのだ、と悶々とした笑 でもアパートが拠り所になるくらい、主人公もきつかったんだろうな。

0
2024年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幸田陽介
第一志望の大学に合格。ホームセンター『ルソラル』でアルバイトをしている。

堀部一平
陽介とは中学時代からの友人。ホームセンター『ルソラル』でアルバイトをしている。浪人生。

葛城直之
ルソラルの園芸売り場担当。六十七歳。胃けいれんでバイト先で倒れた。ひこばえ荘一〇三号室。妻は二年ほど前に、全身に転移したがんで死亡した。元弁護士。

添野聡子
ルソラルのチーフマネージャーの一人。

衣田晴子
葛城の隣人。色白で、目や鼻や口がどれも小ぶりな造り。和風ラテン系。

天野夏樹
葛城の隣人。三十歳くらい。肩より少し長めの髪を、無造作にポニーテールにまとめたいる。猫を連想させる目が印象的。美貌の暗殺者というイメージ。

香山多恵
葛城の隣人。ショートボブほどの長さの髪。怯えた草食動物を連想させる顔立ち。二十歳。

冬馬
小学五年生。

吉井恭一
政治家の息子。黎明レジデンスとああ、不動産の開発販売を行うか会社に籍を置いている。大手デベロッパー、黎明不動産の子会社。

中西広菜
私大の三年生。恭一の勤め先が開いたパーティーに、コンパニオンとして派遣されて知り合った。

北川芽美子
恭一の勤め先が開いたパーティーに、コンパニオンとして派遣されて知り合った。

吉井正隆
恭一の父。衆議院議員。旧通産省、現経産省のキャリア出身で、連続当選六回を数え、党三役はもちろん経産大臣の経歴もある政界の実力者。地盤は奈良県。

堀部克己
一平の父。都庁の都市開発整備課課長。

堀部久子
一平の母。

森田
ルソラルの男性社員。

春山塊太
正隆の講演会長。森林地帯が広がる広大な中南部一帯を本拠地にして、林業、建設業から不動産まで手を広げている『春山綜合開発』の会長。

志津子
正隆の妻で恭一にとっての母親。

敏嗣
三歳離れた恭一の弟。三歳のときに、自宅の庭に置いたビニールなプールで遊んでいて、母親がわずかに目を離したすきに、敏嗣は溺れて死んでしまった。

丸山果歩
クラブで働く。

古賀成昌
『古賀内科医院』の医院長。葛城とは高校時代からの友人。

堂原賢吉
吉井正隆が旧通産省のキャリアの椅子を捨て、秘書に就いた大物議員。

堂原保雄
賢吉の秘書。賢吉の歳の離れた弟の次男で、当時二十三歳だった。

須賀圭一
佐藤探偵事務所。元警視庁特殊部隊のエリート。

石川
須賀の相棒でもあり部下でもある。元警察。

川内
経産省の政務官。

0
2026年03月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 浪人生の堀部一平が同僚の老人の部屋に行ったら、女性3人+少年で同居生活をしていた──。男からしたらハーレムで羨ましくもある環境。奇妙な関係性が徐々に明らかになっていく過程が面白かった。
 また、吉井恭一という政治家の息子パートも同時進行し、まったく関わりのなさそうに見える2つのパートが交差していくのも目が離せない。

 中盤で明かされる「恭一を脅迫するために、そっくりさんの一平は利用されていた」という、大胆な詐欺には驚かされる。以降は恭一をこらしめるいわば復讐劇に転換。
 恭一に襲われた経験がある冬馬までも利用するのはやりすぎに思えた。演技とはいえ、トラウマ相手に似ている一平に襲われる役を演じるのは相当キツかったに違いない。小学生とは思えないほどの、強靭な精神力は力強さを感じる。

 ヒール役の恭一は「嗜虐癖」という、女性や子供を脅して泣かせることに快感の覚える変態っぷりで不気味さを放つ。そんな彼の癖を知りながらも、「恭一は優しいから」と、恭一に惚れ込む女が居たのも怖い。行き過ぎた狂気は魅力に変わるのだろうか...。

 女性3人組と恭一、どちらも過去のトラウマで苦しんだ共通点がありながらも、女性組は良い方向に、恭一は悪い方向に進んだのは何故だろう。女性たちには葛城という親身になってくれる、優しい大人が居たからなのかな。もし恭一の父がまともで愛情を注いでくれる人だったら、彼の性格は曲がらなかったかもしれない。

 サイドストーリーでは一平の恋愛が展開。美人お姉さんの夏樹に釘付けで好意を寄せていた一平が、地味な多恵に徐々に惹かれていき、最終的にはやらせてくれる夏樹の誘いを蹴って、多恵を選んだのは意外だった。俺だったら、誘惑に負けて夏樹を選んじゃうかもw

0
2025年09月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

普通に生きていただけなのに様々な悲劇に追い込まれた結果罪を犯すことになってしまった晴子や夏樹は、主人公の一平がいる普通の世界にいつでも復帰できるだろうと思いながら読んでいたが…。
不器用ながら子を心配し怒る親がいて戻る場所がある一平と、家族も家も全て失って戻る場所もなく転々とするしかない夏樹たちの終盤の明確な対比で、罪を犯すことの影響力を強く思い知らされる。
「あなたは選択肢をいくつか持っている。それを幸せっていうのよ」の言葉が後から後から効いてきた。
推理のエンタメ性より人間を見つめたテーマに深い“味力”。

0
2024年03月21日

「小説」ランキング