【感想・ネタバレ】西洋の敗北と日本の選択のレビュー

あらすじ

英語版以外の25カ国で翻訳され、日本でも累計9万部のベストセラー『西洋の敗北』の著者、エマニュエル・トッドの最新作。

〈私の多くの予言のなかでも「西洋の敗北」は、最もすぐに実現したものです。しかし「西洋の敗北」が具体的にどんな形をとるかは予言していません〉とトッド氏自身が述べているように、問題は、「西洋の敗北」がどんな形で現れるかだ。
すでに起きているウクライナ戦争、イスラエル・イラン紛争、トランプ関税、米欧の分裂と対立は、いずれも「西洋の敗北」が現実化したものである。
さらに今後、起きるのは、NATOの決裂か? ドル基軸体制の終焉か? 米国覇権の崩壊か? そして日米同盟はどうなるのか?
「西洋の敗北」「西洋の分裂」を受けて、日本はどうすればよいのか?
トッド氏はこう指摘する。
〈日本がかなり困難な状況にあることは間違いありません。米国が当てにならないなかで、中国と対峙しなければならないからです。
現状で私がお勧めしたいのは、欧州と米国のヒステリーに極力関わらず何もせずに静観すること、しかし密かに核武装を進めることです。
米国が自国の核を使って日本を守ることは絶対にあり得ない。核は「持たないか」「自前で持つか」以外に選択肢はないのです〉

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「西洋の敗北」以降、日本のとるべき方向性が示されたものを期待したが、そうではなかった。
が、「西洋の敗北」を理解するには役立った。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

西洋の敗北のエッセンスが凝縮されたトッド節炸裂の一冊。
冷静な分析で世界情勢に切り込む。
アングロサクソン世界の内部崩壊というショッキングな内容。
特に「有言実行で約束を守るロシア、有限不実行で約束を守らない米国」という表現が言い得て妙だった。
トランプの周りには「二五%の理性的な人間と七五%の奇妙な人間がいる」という表現も秀逸。
日本に対しては再三、核の保有を勧めている。核の傘ということに何の安心感もない。被爆国だけにとても難しい議論になると思うけれど、日本が独立性を保ったままこの平和を維持するためにはどうすれば良いのか真剣に考える時期がやってきているのだと思う。
広い視野をもって世界情勢を見ていきたい。

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2025年10月27日

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