【感想・ネタバレ】レトロ喫茶おおどけいのレビュー

あらすじ

東中野の商店街にひっそりと店を構える〈喫茶おおどけい〉。昭和レトロなその喫茶店には、今日も悩みごとを抱えたお客さんが、偶然訪れる。元気で優しい老店主ハツ子と物静かな孫のハヤテ、二人のあたたかな接客に後押しされて悩みを打ち明けると、店の大時計が不思議な鐘の音を響かせ、店内の時が昭和時代へ巻き戻る。クリームソーダ、オムチキンライス、ミルクセーキ……絶品喫茶メニューと大時計がつなぐ過去が、生きづらさを感じるお客さんたちに前を向く力をくれる。懐かしくてほっとできる、五つのあたたかな物語。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

この本を読んでいるわたしは現代にいるのに
まるで自分が過去にタイムスリップしているかのような体験ができる本です。
本の中に出てくる喫茶店のメニューも
いただいてみたいと思いました。

0
2024年02月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

喫茶おおどけいが不思議な音を奏でて
時を知らせるとき。
過去と今が喫茶店のメニューでつながる。
古くない懐かしい味。
その味に触れるとき、
心の中の悩み事に光がともる。

そんな感じです。
誰もが「あるある」と思っても
黙って通り過ぎていたかもしれない。
私も喫茶おおどけいの不思議な音に
出会いたくなりました☺️

0
2024年01月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

助けてほしいとき喫茶店のおおどけいが過去に飛ばしてこれからを生きるヒントをくれる話。
オリジナルアレンジお菓子が気になります。

ハツコさんには長生きしてもらって、続きを是非。

0
2025年09月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「喫茶おおどけい」を営む祖母のハツ子を手伝う孫のハヤテ。そこにある大時計は悩みを抱えて訪れた人たちを過去の「喫茶おおどけい」にいざなう。彼らはそこにいる一人になり、出来事を体験し、それを通して自分の問題に向き合うのだった。

戦時中から戦後まもなく、そして現代へと続く「喫茶おおどけい」の時間。いちばん現れてほしい人が現れない。
ハツ子の大らかさを裏打ちするしなやかな強さが好もしい。

「不変のクリームソーダ」 取り柄のない、地味な亜希。変化を嫌う彼女は、理解者だと思っていた友人が結婚し、行き場のない思いを抱えていた。トマトジュースのクリームソーダが登場。
「不格好なプリン・ア・ラ・モード」 計画通りに完璧な生き方をしていた詩織。ところが、結婚し、子どもを産むとなにもかも思い通りにならなくなり、落ち込む。産後うつ状態だった彼女を店に招く。
「包むか包まれるかオムチキンライス」 バイオリンの才能がありながら道を断たれた母の期待を一身に背負う実際の理央。全てを犠牲にする生活が辛くなり、レッスンをサボる。公園で自分を傷つけようとしていた彼に出会ったハヤテは彼を店に招く。
「若き日のミルクセーキ」 認知症になり、自分に当たり散らす母親に振り回される和代。散歩に出て振り回され、疲れた彼女をハツ代が店に招く。
「幸運のお茶とお菓子」 やりたいことがなく、流されるままに生きてきた太雅。久しぶりに会った旧友に頼まれたアルバイトに気が進まないでいたとき、喫茶おおどけいを見かけて入る。店員と話すうちに、心がほぐれる。お菓子はドーナッチョ。

温かい連作。誰にでもほっと心を休ませる場所があったらいい。ハツ代さんの大らかさの奥にある寂しさが切ない。会えたらいいのに。

0
2025年05月06日

「小説」ランキング