あらすじ
オカ研メンバーの八神森司が迎えた今年のバレンタインデイ。長年の想い人こと、意中の乙女・灘こよみから、「二月十四日は頑張ります。八神先輩、覚悟してください」と言われたのだ! 灘こよみの今年のバレンタイン計画。それは県内でもっとも有名なショコラトリー&カフェ『KUKKA』にて、森司と二人きりで夜を過ごすことであった。ところが、『KUKKA』は無期限の休業を発表。その背景には怪現象が絡んでいた。ことの発端はエレベーターの防犯カメラ映像に映る「ぼんやりと人のかたちをした、薄黒い影」から始まった――。果たしてこよみのバレンタインの行方はいかに?(「第一話 ショコラな恋人たち」)。ほか、元銀行員の老人が黒い影の怪異に取り憑かれる「第二話 あなたのマグネット」、神隠し伝説が多い地元で約50年前、恋人と山に入り、記憶を失い一人帰ってきた伯父の事件の真相を追う「第三話 かどわかしの山」を収録。黒い影ーーそれは執着。恋愛、お金、妊娠、出産などで苦しめられた浮かばれない者たちの思いが黒い影と化し……。エスカレートする霊障に立ち向かう、オカ研メンバーの推理が冴える青春オカルトミステリー
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Posted by ブクログ
きみたちいつになったら付き合うねん!というツッコミを毎回しつつ、結局進展しないよなとこれまた毎回勝手にがっかりするのだが、今回は思いのほか進展した気がする。
手も繋いだし、何だったらハグもした。
なお告白はまだらしい。
……もうそのままでいいよ、きみたちは。
一方でオカルトネタは今回もなかなか怖かった。
結局救いはなく、ただ見届けるだけになった展開は久々ではないだろうか。
オカ研への依頼的には解決したけど、怪異の思い通りになる展開というか。
女性が性的に搾取されていたという隠されていた真実と共にぞっとする展開だった一話と三話だった。
ゆえに二話目に救われる訳である。
もう本当に泣けた……あの展開は勘弁してくれよ。
亡き妻の教え子たちを出迎えた彼と共に涙目になったという……
Posted by ブクログ
ホーンテッド・キャンパスは、リズムがいいね。
ちょっとしっかり書かれた本だとか、重ためな内容の本を読んだ後に読むと、スルスル読めてかなりメリハリ。ライトに読めて楽しい。
雪大のメンバーたちの様子に微笑ましく、21作目ということで、常連感があって「帰ってきた!」ような気持ちになって嬉しいです。
が、読み始めた当初は私も20代半ばで、雪大メンバーとは5〜6歳ほどしか離れていなかったのに、今や15歳程度離れているという悲しさ。
読み始めた時は同世代ながらも、ちょっと前の大学生を見る感覚で若いなぁと思ってた。
今ではもう、今時の若者たちを見つめるばばあの心境よ!
第3話で相談に来る香月が37歳で、森司が「37歳にしては若いな」と思うシーンが描かれているけど、大学生からすると37歳はおっさんなんだよね!
はい、私はおばはんです!
ちょっとここの年齢と描写のシーンは、個人的に衝撃を受けたよ。
↓ネタバレ
今回はサブタイトルにあるように「影」が3話共通で登場しました。
1話目は影から「魔」に、2話目は影のまま、3話目は影から「鬼」に変容していきました。
影のままでいられる時には良いけれど、
死んだ後も影として長年を過ごし、また思念(恨みの強さかな)によって影から全く別物になってしまう。
2話目がほのぼのとした雰囲気で、さらに久々に森司のお母様の“明るさ”に触れる物語だったから、3話がズドーンと来るんじゃないかって恐々読んでました。
ホーンテッド・キャンパスでたまにある、ものすごいズドーンではなかったけれど、鬼に変容した彼女の話は精神的になかなかズドーンと重たい話。
そしてその重たさが、森司とこよみちゃんが近づけました。
もうそれ、プロポーズじゃん!
おばはんからすると20歳そこそこの子たちは、我が子同然よ。にまにま。
ってなっちゃう!
Posted by ブクログ
あまりにも純粋すぎる2人ww
中学生かと思うほどだけど、それでもカタツムリ並みに進んでる?
絆はかなり深いけどね
それにしてもホラーとしては凄い怖い
1話目、女性が被害に遭った経緯があって、その上での事件なのだけど、酷い事した男性は地獄に行けばいい
2話目、こよみちゃんみたいな霊に憑かれるタイプの人が登場
これは夫婦の愛かなぁ
3話目は酷い話だと思ったけど、最後はね・・
これがあって森司達の気持ちが強まったんですね
Posted by ブクログ
相変わらず安定の楽しさ&怖さです。ラブコメの進展にはあまり期待しない、と思いつつも、けっこう進展は……してるよね? だけど小指か……なんだかなあ、この純粋さが逆に羨ましくなってきます。そして戻ってしまった例の記憶のシーンでは、抱腹絶倒でした。藍さんお疲れさまです。
そしてホラーの部分。第一話からいきなり怖い。真相がわかっても怖いしラストの展開も怖い。だけれど一番怖かったのは、あんな目に遭わされてもなお思いを絶ちきれずに、あんな屑に執着せざるをえない彼女の悲しさでした。取り憑かれた方よりも取り憑く方が悲劇に思えましたよ。その点では第三話も怖かったのだけれど、あちらの方がましだったかも。
Posted by ブクログ
ますます広がる、森司&このみパートと事件パートの温度差よ。
あー、大河内さんのお話は救いがあったね。ハートウォーミングでほっとする。
Posted by ブクログ
今回は黒い影が揺れる3編の中編かなと思ったら,3編目は(少し出てきた感もあったけど)AAの話でした.あとはいつものプロローグ+エピローグ.
「ショコラな恋人たち」 すべてわかった上で魔に許可をあたえた綾芽さん,怖いよ.
クズ男 末路はあわれ 魔の虜.
「あなたのマグネット」 引きつけ体質のおっちゃんの話.いい肉食べたたり,18年もののシーバス飲んだり,ちょっと森司くんいい目みすぎ.反動が来なければいいけど.
「かどわかしの山」 二人の仲はだいぶ進展.でも,鏡子さんが鬼になった事情を知ったこよみちゃんは恐いだろうな.森司くんが覚悟しても,どうにもならないときはどうにもならない(耕助さんもそうだったのだろう).悲しいお話でした.
Posted by ブクログ
バレンタインシーズンの話だが、相変わらずのオカルト&ホラー&ラブコメディーの塩梅がとても良い。物語の緊張と緩和、そのバランスが大変よく取れているのだ。描かれる怪異は大変恐ろしく、オカ研の活躍は豊富な知識を基に描かれる。ハズレ無しの見逃せないシリーズだ。
Posted by ブクログ
今回はバレンタインデーという甘酸っぱいイベントから始まり、最後がホワイトデーへの伏線で終わりましたね(笑)
思う以上に近くなった森司とこよみちゃんにほっこり♪
内容は今回も抑えているけれどもさすがの櫛木さんというところでしょうか(-_-;)
今回も楽しませていただきました。森司は大学を卒業してもオカ研から抜けられないんだろう未来が見えるところが何とも……。