あらすじ
ひとりの、二人の、家族の、ささやかであたたかい11の食卓の記憶
2020年6月から『オレンジページ』に掲載された「ゆうべの食卓」。新型コロナに翻弄されながら離婚を決意する女性。恋人にふられたのをきっかけに料理に目覚めるサラリーマン。実家を売却することになった兄弟のささやかな宴会。さまざまな人生のひとコマを「食卓」というキーワードで紡いだ、直木賞作家・角田光代氏の短編集。
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Posted by ブクログ
【あらすじ】
ひとりの、二人の、家族の、ささやかであたたかい11の食卓の記憶
2020年6月から『オレンジページ』に掲載された「ゆうべの食卓」。新型コロナに翻弄されながら離婚を決意する女性。恋人にふられたのをきっかけに料理に目覚めるサラリーマン。実家を売却することになった兄弟のささやかな宴会。さまざまな人生のひとコマを「食卓」というキーワードで紡いだ、直木賞作家・角田光代氏の短編集。
■明日の家族
明日の家族/二十歳の新年
私たちのお弁当
■パパ飯ママ飯
パパ飯ママ飯/あたらしい家族
新ユニット結成
■グラタンバトン
グラタンバトン/彼女のお弁当
あの日の先
■それぞれの夢
それぞれの夢/彼女の恋と餅きんちゃく
帰り道の時間
■はじめての引っ越し
はじめての引っ越し/二度目の引っ越し
最後の引っ越し
■充足のすきま
充足のすきま/相性さまざま
私の流儀
■彼女のレシピブック
彼女のレシピブック/前世と現世と夏
レシピの旅
■ようこそ料理界へ
ようこそ料理界へ/料理界の、その奥へ
料理界、それすなわち
■だいじなのは基本の調味料
だいじなのは基本の調味料/それぞれの日々
いちばんの幸せ
■私の無敵な妹
私の無敵な妹/「ひとりで、たのしく」計画
あたらしくなる私たち
■私たちのちいさな歴史
私たちのちいさな歴史/青空の下の食卓
食卓の記憶
【個人的な感想】
パパ飯ママ飯
→コロナのパンデミックをきっかけに家庭内別居を始め、最終的には離婚し完全に別居を始める夫婦の話。夫婦仲が悪かったとか、ものすごく険悪になったとかではなく、何かがパンデミックによって完全にズレてしまった話。結婚した娘の、「パンデミック並みに想定外のことが起きて別れることになっても、家族と思える関係を作りたい」のセリフが心に残った。夫婦の形も家族の形も変わっていく、それは悲しいことではない。
グラタンバトン
・ヨガとかフラワーアレンジとか習字とか、もうなんでも始められるんだな。自分だけの時間が持てるって、こんなふうにさみしいことだと、かつての忙しい時は思わなかった。さみしいって、贅沢な気持ちなんだな。
彼女のレシピブック
・夫だった良太も律も忙しくて、でも世帯を持ったのだからと律は気負って週末に作り置きをし、平日は帰宅してからそれらを活用して食事を用意した。良太もそんなことは望んでいなかったはずなのに、気張って、あげく「やらされている」と思い込んだ。
・これでやめられると思った。やらされている日々を、やめられる。自分ではじめて、自分でやらされていると感じて、自分でやめられると思って、自分でやめたのだから馬鹿みたいな話だ。
パパ飯ママ飯、グラタンバトン、彼女のレシピブックが好きな短編だった。