あらすじ
元日本ハム・岩本勉には誰にも言えない秘密があった。かつて、彼は「岩本勉」ではなく「大山勉」だった。
彼には長い間、ひそかに胸に秘めていた想いがあった。家族のこと、仲間たちのこと、そして自身のこと……。
平成最初の夏、阪南大高校野球部に不祥事が起きた。その「事件」は3年生20名の運命を変えた。岩本は「後ろめたさ」を抱えたままプロ入り。その後、16年の現役生活をまっとうし、岩本の同級生たちもそれぞれの人生を生きた。
四半世紀を過ぎて、今明らかになる事実と秘密。奪われた夏から始まる元球児たちの再生の実話。
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日ハムのエースだってガンちゃんこと岩本勉。高卒で即ドラフト2位指名され入団のだが、実は阪南大高では大阪府大会直前に2年生の暴力事件で予選出場を辞退。大学、社会人野球入りもかなわず岩本を除き同級生19名は野球を辞めている。
本書では、岩本勉を始め同級生たちが突然終わった高校野球をその後の人生でどのように消化して、人生を過ごしていったかを追っていく。
野球自体が嫌だったもの、岩本の活躍に希望を託すもの、どうしても筆者に会ってくれない5名。それぞれの人生。
過去の古傷に迫ることに筆者は抵抗も感じる。その部分も含め筆者が消化しきれない大きなテーマ。筆者の正直なこころの揺れ動きも悪くない。取材を通じて世代も近い筆者も同様に人生を振り返り肯定していく。
非常に重いテーマの中、終始同級生の深い絆が素晴らしく思える。
あの明るい基エースとその同級生たちの大きなドラマを描いた傑作ノンフィクション。
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元日本ハムの岩本勉の知られざる過去、というのが売りかもしれませんが、当時のチームメイトのその後について詳細に描かれていてとても興味深かった。同世代なので出てくる固有名詞がいちいち懐かしくて甘酸っぱかった。
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北海道日本ハムファイターズの元エース、岩本勉さんの高校時代を描いた作品。
現役時代から明るいキャラで、現在は人気解説者の岩本氏だが、実は後輩が起こした不祥事により、甲子園出場の夢を絶たれていたのだった。
今回の書籍化にあたり岩本氏が出した要望は、当時のチームメイト全員を取材して欲しい、という事だったらしい。残念ながら数名とは連絡がつかなかったようだが、岩本氏のご両親や、日本ハムの元スカウトも含め、多くの人々が当時の様子を語っている。
強豪校だったが甲子園出場の実績がないために、結局チームからプロ入りしたのは岩本氏だた一人だけだったそうだ。著者の長谷川氏が取材を進めるうちに、元チームメイトの現在の境遇に共感し、取材される側も徐々に心を開いてゆく様子が興味深かった。
また自分が出した要望によって膨れ上がる取材費を心配したり、不祥事を起こした後輩の事を気遣う、岩本氏の人柄がとても印象的だった。
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インタビューで「まいど!」のキャッチフレーズで有名だった日本ハムファイターズの岩本投手。実は彼が高校3年時の夏の大阪大会を野球部の不祥事で出場辞退という経験をしていたことはあまり知られていません。その「事件」をめぐって当時のチームメイト、監督などへの詳細な取材を基にしたノンフィクション。「事件」そのものよりも、文字通り全てを賭けていた野球の集大成とも言える高校3年の夏の大会に出場すら叶わないという理不尽な経験を、現在40歳を少し越えたチームメイト達がそれぞれに消化し、自分の人生に位置づけて「今」を生きている様子が胸に響きました。当事者のメンバーがちょうど私とほぼ同じ年齢であったり、大阪を舞台にしていることなども、より中身に共感できた理由かもしれません。
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タイトルが泣かせる。。。
1989年夏、後輩Kが起こした暴力事件で阪南大高野球部は大阪府大会出場を辞退する。
「あの夏」から四半世紀を経て、当時の部員たちは巨大な理不尽を消化し、いまを生きている。プロ入りして成功を収めたエース岩本勉のみならず、野球を捨ててしまった面々も。そして、あの出来事を、Kを赦すに至る彼らの人間模様の描写があまりに熱く、心にしみる。
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長谷川さんと岩本さんの名前だけで読み始めたものの、気づくとのめり込んでいた。完全にすっきりするものではないけれど、間違いなく面白い。
ただ、本筋と関係のない脱線は確かに多かったかなぁ。
Posted by ブクログ
筆者の感情が多く感じる文面が多かった。
この話題はタブーだと思っていて、敢えてどのメディアも触れていなかったのかと思えばそうでもなかった。
岩本さんはドラフトに指名されたのはこの不祥事で良くも悪くも評価されることごがなかったからなのかと思った。
廃版だけに手に入れるのは難しかった。もう一度読むかと言われると、即答できない。