あらすじ
書評誌として、現在も根強い人気を誇っている『本の雑誌』。その後、作家や映画監督として活躍する椎名誠、書評家・北上次郎名義でも知られる目黒考二の二人を中心に創刊された雑誌で、その創刊秘話は椎名誠『本の雑誌血風録』、目黒考二『本の雑誌風雲録』に詳しく描かれている。今回は、その二冊を底本に、関係者への取材をもとに『本の雑誌』創刊時を、こちらも読書界を震撼させた『どくヤン!』の作画担当であるカミムラ晋作が完全漫画化。2巻ではついに『本の雑誌』が発売されて、そこからの目黒の営業の苦労、そして椎名と目黒の路線対立など、緊迫した展開が続く!
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Posted by ブクログ
目黒孝二さんのご冥福をお祈りいたします。
本の雑誌は順調に部数を重ねていく。
意外だったのは、本を置いてもらう書店の開拓や配本を担っていたのが目黒さんだったこと。
「新宿・石の家2階のクーデター」で、それまで目黒さんの編集だったのが、椎名さん主導に舵が着られる。純文学の批評からコラムマガジンへの路線変更だが、その際に去った人や切られた関係もある。触られたくない過去じゃないかと思うが、赤裸々書かれている。しかし、現在の「本の雑誌」は、そんなに軽佻浮薄ではないよね。
「もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵」は、昔読んだ。こういう状況で書かれたものだったとは。喧嘩しながらも理解しあっているんだな。
Posted by ブクログ
そのまま駿河台下から御茶ノ水方面へ 活字であれば体裁に拘らない新体制の「本の雑誌」に相応しい特集であった 即ちデフォルメする事で真実に限りなく接近するのが椎名誠のいつもの手法なのである