あらすじ
ダイアモンド・ライン社の社長、ルッジェリの第一秘書であるエレイン・シーモアに下された密命。それはルッジェリが敵視する、ジュリア司祭の弱みを探ることだった。すべての業務を停止し、表向きは「休暇」としてパリへと飛んだエレインは、ジュリア司祭に接触。エレインは司祭の邸宅の執事見習いに近づき、彼をスパイに仕立て上げようとするが……。(「エレイン・シーモアの秘密の花園」)刑務所に収監中の殺人犯が、生霊となって現役の大臣を殺害した、と自白した事件を、アメデオ大佐が自力で解決しようと奮闘する「生霊殺人事件」、平賀の誕生日に平賀とロベルトが遭遇した事件を描いた「迷い猫」など、バラエティ豊かな三篇を収録した、ドキドキハラハラが止まらない短編集第六弾!
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Posted by ブクログ
・生霊殺人事件
収監中の犯罪者が生き霊を飛ばして犯罪を犯したとされる事件。主人公はまさかのローレンの手足のように働いてる大佐。
子供達のヒントもローレンが与えたおもちゃでは?と疑ってしまった。
オチ自体は囚人の心理カウンセラーがマインドコントロールをし、罪をなすりつけていた、というもの。どことなく『羊たちの沈黙』を思わせる一話だった。
・エレイン・シーモアの秘密の花園
ジュリア司祭をスパイしようとするが簡単に手のひらで転がされ、二重スパイにされてしまう話
どっかの話と繋がっているのかな?
・迷い猫
平賀の誕生日を祝うはずがある家族の猫ちゃん探しに。見つけた猫ちゃんと一緒に財宝が見つかるところはなんとなく読めてしまった。
Posted by ブクログ
このシリーズの短編集は、色々なキャラクターに焦点が当たって、それぞれの内面が描かれるのが楽しいですね。
「生霊殺人事件」
アメデオさんが意地を張りつつ頑張るお話。私自身も読みながら「共犯だろ」「看守が犯人だろ」という安直な発想に繋がったので、アメデオさんとはいいお友達になれそうです(笑) ローレンさんの真意はともかく、役に立っていると言われて喜ぶアメデオさん、可愛いなぁ。
「エレイン・シーモアの秘密の花園」
マギーさんやエリザベートさんのプロフェッショナルな調査手腕に慣れてしまうと、素人くさいエレインさんのやり口が逆に新鮮に感じられる……(笑)
「迷い猫」
猫探しでも全力投球のいつもの平賀と、平賀の誕生日を祝おうと全力投球のロベルトにほっこり(笑) 最後は都合が良すぎるほどの「めでたしめでたし」ですが、こういうご都合主義は嫌いじゃありません。