【感想・ネタバレ】世界は五反田から始まったのレビュー

あらすじ

30年前に手渡された、祖父が残した手記。便箋に綴られていたのは、家族の物語と、地元五反田を襲った「もうひとつの東京大空襲」の記録だった。戦時下を必死で生きた祖父の目を通して、タワーマンションの光景が町工場の記憶と重なり合う。

大宅壮一ノンフィクション賞作家が描く、
東京の片隅から見た等身大の戦争と戦後。

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Posted by ブクログ

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五反田から戸越銀座にかけての昭和の初めから戦後に至るまでの街の歴史と、それにまつわる筆者の家族(筆者の祖父は外房から出てきて小さな工場を作り上げた)の歴史。
筆者が私と同世代であるためか、親や祖父母に聞いた話が同じ(焼け跡には早く戻って杭を打つべし、とか)。
五反田を離れるが、国際基督教大学は中島飛行機の工場が米軍に接収されたその跡地にできた(建物の一部は中島飛行機のものをそのまま使っている)、というのには驚いた。
五反田かいわいに興味のある人や、私と同年代の人は読むべし。
筆者はあの「転がる香港に苔は生えない」の人。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

誰かの自分をさかのぼる旅に付き合うことが救いになる。きわめて個人的なことが大きな文脈の中にすとんとはまる。尺取り虫のように領土を広げる話は大叔母の紛争を理解させてくれた。それも時代だったのか。

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2022年10月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

五反田に2年住んでいたので、単純にタイトルが気になって全く期待せずに読んで見た。

お、おもしろーい!
知ってる場所の知らないことのオンパレード。FRIDAYの場所は知ってるけどそこに映画館があったことは知らかった。駅前の歓楽街は知ってるけど、町工場が沢山あるからというのは知らなかった〜。駅前の歓楽街と隣山の高級住宅地(池田山)の配置ずっと気になっていたんよね〜
あと、五反田の土地の低さ、めっちゃ分かる!魅力屋(ラーメン屋)らへんだとめちゃくちゃ感じる。

めちゃくちゃ個人的な五反田史と思いきや、途中から始まる戦争の話めちゃくちゃ興味深かった。武蔵小山から満州に渡った人々のしたこととたどった運命。戦争に行かなくても、戦時下では戦争に関わらずを得ないということ。個人の歴史であり世界史。

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2024年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

予想を超えて面白い本だった。さすが大佛次郎賞。戦争観が変わるというか,表面的なことしか知れてなかったなと思わされる。
私の街もこんな風に見るといろんな話が出てくると思うので,誰か書いてくれないかなと思う。
筆者は男性だと思い込んでた。星野智幸さんとごっちゃにしていたためと思われるが,ジェンダー観が・・・と思う。

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2023年04月05日

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