あらすじ
容疑者は50名!90歳の英国女王、奇怪なピアニスト殺人事件に挑む!
英国で10万部突破、18カ国で翻訳
ウィンザー城で若い男の遺体がクロゼットから発見される。晩餐会に呼ばれたロシア人ピアニストで、遺体はあられもない姿だった。事件について城では箝口令が敷かれ、警察とMI5はロシアのスパイによるものと見なし捜査するが、容疑者が50名もいて難航する。でも大丈夫。城には秘密の名探偵がいるのだ。その名もエリザベス2世。御年90歳。世界最高齢の女王が華麗に事件を解決する!英国で10万部突破、18カ国で翻訳。解説・大矢博子
【絶賛の声】
今年出版された犯罪小説の中で、もっとも愛らしい作品。『ザ・クラウン』と『ミス・マープル』を掛け合わせたら、この魅力的なホワイダニットにしあがるだろう(ルース・ウェア)
優しく愉快で、控えめながら説得力があり、全くもって魅力的。英国王室の神秘性に探知性を加えている(アマンダ・クレイグ)
抜け目なく賢明で好奇心旺盛な女王陛下の姿である(ガーディアン紙)
本物のディテールが満載で、ストーリーはスマートかつねじれていて、そして全体が素晴らしく、奇妙なほど説得力がある。絶対的な完成度(イザベル・ブルーム)
プロットはよく考え抜かれ、見事に観察されている。今年読んだミステリーの中で最高の一冊だ(フレッシュフィクション)
この本のすべてを愛している…。女王陛下が王冠の下に他の事件も隠し持っていますように。『木曜殺人クラブ』は面白かった。『ウィンザー城の殺人』はもっと面白い(TheBookbag.co.jp)
エリザベス2世を探偵役とする楽しいシリーズ。ベネットが描く、温厚で賢く、機知に富んだ女王とその王室生活は魅力的だ(パブリッシャーズ・ウィークリー誌)
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
女王陛下は名探偵!
エリザベス2世の愛するウィンザー城で若いピアニストが変死した。心を痛める女王陛下を気遣いながら捜査が進められているはずだった——ナイジェリアにルーツを持つ秘書官補のロージーは上司にも秘密の任務に選ばれる。それは"ボス"女王陛下の推理を手伝うこと!
すごい。イメージするエリザベス2世がそこにいて、推理を働かせていく。もちろん女王陛下なので足を使って手がかりを集めるわけではない。バディとなるのは秘書官補のロージー。タフでクールなヒーロー。しかもこのバディ制度は前から続いていたものらしい。そんなのいくらでも過去に遡ってエピソードが書けてしまう。こんなに楽しい安楽椅子探偵の設定ができたなんて!
名探偵はただ事件を解決するだけではなく、皆が幸せに向かうように収めなくてはならないと思っている。女王陛下の推理は、この条件を見事にクリアしていく。そのような態度をとる理由が、長きに渡って国家君主としてあらゆる局面を乗り越えてきたことに、周囲の忠誠と尊敬を集めているところにあるように描かれているのがよい。憧れる「英国と女王陛下」の姿がここにある。
愛すべきフィリップ殿下の描かれ方がとても好き。2人の絆というか姿というか、やり取りがとてもよかった。
Posted by ブクログ
ウィンザー城でロシア人ピアニストが殺害される。犯人は?動機は?捜査が進まない中、なんとエリザベス2世が事件解決に(こっそり)乗り出す!
女王故に当然自由に出歩けるわけもなくアシスタントとして新米の秘書官補が情報取集に当たります。
犯人捜しだけではなく、リオ五輪の少し前、現実の出来事や国際関係も話に織り交ぜてあり、そういったところもなかなか面白いです。私はむしろこちらを楽しみました(笑
アラン・ベネットの『やんごとなき読者』は読みましたが本作はエンタメに全振り。他にもエリザベス女王が主人公の作品があるそうで、イギリスって今も活躍されている実在人物をモチーフとした創作に寛容なんですね。
#エリザベス女王の事件簿ウィンザー城の殺人 #NetGalleyJP
Posted by ブクログ
好きなところ
ロージーのキャラクター(頭も良いし、忠誠心もあるし、強い!)
嫌なところ
ハンフリーズのキャラクター(不遜、女王への忠誠心のなさ)
トリックっていうものはとくになくて、エンタメ小説として読むと面白い。
ただ、ハンフリーズに探偵役をさせたことが嫌過ぎて、謎解き部分でストレス溜まった、、、。
その目的について、作中でも解説(大矢博子氏)でも語られていたけど、納得できなかった。
忠誠心とか信頼を得るためっていうことだったけど、女王の御前で脚を組んで背もたれに寄りかかる奴が今後余計舐めてかかるだけじゃない?ってずっとモヤモヤしながら読んだ。イギリスでも女王の前で脚を組むのは失礼な行為らしいし、、、。