あらすじ
今日本で最も優しい音楽を奏でる男の人間賛歌――。
誰よりも“普通”だった青年は、誰よりも傷つき悲しみ、そして支えられてきた。
そのすべてがアンサンブルとなり、自分を見つけていく。
「さまざまな人にとっての“sumika(住処)”のような場所になって欲しい」
バンド名の由来にもあるように、sumikaの音楽はとにかく優しく、人への愛にあふれている。
その中心にいる、すべての楽曲の作詞を手掛けるフロントマン・片岡健太。
彼の紡ぐ言葉は、人々に寄り添い、そっと背中を押してくれる。その源はどこから来ているのだろうか。
挫折の連続だった中学時代、愛する人の裏切り、度重なるメンバーの脱退、声を失った原因不明の病etc.
「人との関わりで多くの絶望を味わいました。でもそれ以上に、人との関わりに救われてきた僕は、ようやく“自分”を見つけることができました」と彼は語る。
本書は、そんな片岡健太と、彼と関わる人々との記録を綴った人間賛歌エッセイ。
オール本人書き下ろしに加えて、故郷の川崎市や思い出の地を巡った撮り下ろし写真も多数収録する。
「特別な才能があるわけじゃない」「1人では何もできない」「昔も今も常にあがいている」、
凡者・片岡健太のすべてをさらけ出した一冊。
“自分は何者でもない”と悩む人へ――。
明日からの景色が、ちょっぴり明るく見えるはず。
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Posted by ブクログ
【一生好きでいると決めているバンドマンの本】
この本を読んだことによって、今までよりもさらに片岡健太という人間と sumikaというバンドが好きになったところどころ読みながら涙が溢れたし、笑ってしまう部分もあった
健太さんが身近にいてくれる人のように感じた
あったかくて幸せな気持ちになれる1冊
Posted by ブクログ
「好きを介せば、心の距離は一瞬で縮まる」
「続けていくことが目的で、そのためには売れなければならない」
「浮気して、余所見しながら、これからもバンドを愛し抜いていきたい」
片岡さんの人柄が存分に滲み出た作品。2017年のロッキンではじめてsumikaを見てどハマりしたのは、単に音楽がよかっただけでなく、片岡さん、そしてsumikaが醸し出す雰囲気に惹かれたのかな、と改めて思わせてくれた。
Loversの歌詞は、恋愛のことだけを言ってるわけじゃない、みたいなことはなんとなく聞いてた気がするけど、歴史や思いをちゃんと知ったことで、より好きになった。
「浮気」という題材がよりシビアなだけであって、そりゃいろんなものを見て比較しなきゃ「これがいい」に説得力でないよね
読んでよかった。
最後に、これだけの音楽の才能とあらゆる人に好かれる人柄、どこが凡者やねん