あらすじ
「ここは日本ではありません」全寮制、日本語禁止、無断外出厳禁。18歳のミヨンが飛びこんだ大学は高い塀の中だった。東京に実在するもうひとつの〈北朝鮮〉を舞台に描く、自由をめぐる物語。解説・岸政彦
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Posted by ブクログ
なんとなく手に取った本だけど、とても良かった…。主人公ミヨンは在日朝鮮人の中でもコテコテに北朝鮮アイデンティティが強い一家の出なのかなと思うけど(北朝鮮人はみんなそうなのか?)、本人はかなりそこに違和感を感じ抗っているので、感情移入しやすい。
逆に、日本に住んでるにも関わらず、多くの在日朝鮮人が北の体制や思考に違和感を持たず従ってるのもすごいなぁと思った。
最後卒業式でミヨンは忠誠を誓いません!と叫んで出ていくわけだけど、これは作者がそうしたかったという心の叫びなんだろうなと理解した。もしそうしてたら、家族、特に姉への何らかの影響があったんだろうか。。
本当に謎に包まれた隣の国のリアリティある一端が垣間見れた気がして、とても良かった。