あらすじ
※本書は、角川書店単行本『くらやみガールズトーク』を加筆修正のうえ、文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。
なんだろ? この不平等感! そろそろ口に出してもいいんじゃない? 『わたし、定時で帰ります。』の著者が放つ、女子たちの本音満載の物語。例えば――。
女性には”もやもや”がつきものだ。たとえば何回か来る人生の通過儀礼。結婚では夫の名前になり、旧姓は消えてしまう。義理のお母さんから孫を早く生んでと言われる。けれど嫁だから、夫の実家をたてて、自分の本当の気持ちはしまい込む……。最初はちょっとだけのがまんのはずが……。出産、親の痴ほう、失恋、引っ越しなど、人生は常に変わっていく。大小問わず、ふいに訪れる人生の節目で、これまで築いてきた人間関係は変わってしまう。どうして、女性ばかりがそれらを全部背負わなきゃいけないの。普段、人に言えずしまい込んでいる嫌な気持ちを、見つめ、解放してくれる物語の数々。くらやみから聞こえてくるのは――女子たちの本音。私たちはもう一度、生まれ変わる。解放される。自分のために!すべての戦う女性たちのための応援歌!
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Posted by ブクログ
対岸の家事のドラマをみて原作者が気になったので手に取った一冊。
タイトルからブラックな女子トークの話か…?と
思いきや、なかなかのホラー!!
鏡の男を読み終わってこわくなったので
日の出ている時間に読み切りました。笑
子育て真っ只中世代として『獣の夜』は分かりみが過ぎる…!!抱っこした時にふと気づく、我が子の真っ白に輝くすべすべ肌と自分のカサカサくすんだ手のコントラストを見るたびに話中の「人間をやめた」というフレーズを思い出すようになりました。
自分はどうあれ絶対にこの子は守らなければと思う気持ちは本当に獣の本能でしかない。人間も所詮は動物なんだなと思い知らされる。
『花嫁衣裳』の気持ち悪さもわかるし、
『子育て幽霊』の切なさも沁みたな。
短編集のようで読みやすいけれども、
女性の人生が詰まった濃い〜〜一冊でした。
Posted by ブクログ
解説でホラーと書かれているのをみて納得した。全部読み終わると女性特有の人生での分岐点が死としてそこから生まれ変わる話だとわかった。これまでの自分を失ってもちゃんと生きていけると言われたようで心強い。
Posted by ブクログ
鏡の男
私
実家から脱出した。
母
つねに妹のことを心配している。
父
自信のある男。
彼
夢遊病。
花嫁衣装
私
父方の伯父
祖母
職場の先輩
二年前に結婚して妊娠九ヶ月目。
大伯父
ガールズトーク
私
こけしを集めている。
四十代後半の会社経営者
こけしを収集している。
藁人形
松本祐実
まじめに、人に迷惑もかけずに、一生懸命生きてきた。冷凍食品を製造する会社に勤めている。三十三歳。
高田圭介
大手スーパーに勤める営業部員。経営企画室に異動。
鶴橋
祐実の先輩。ふっくらした美人。三十六歳。バツイチ。
坂口
祐実と一緒に冷凍ピザの開発をしている。
芽衣子
圭介の妻。
獣の夜
子供を産んでから完全な眠った夜はない。
子育て幽霊
芙美
母
アルツハイマー。
変わるために死にゆくあなたへ
松木陽菜
小学六年生。中学に進学。
母
恋愛なんかしなくても幸せになれるわよた陽菜に言った。
原口翔
陽菜がいいなと思った同じクラスにいる男子。
帰り道
鈴音
小学三年生。
ひいおばあちゃん
九十八歳で亡くなる。
お母さん
妊娠中。
おばあちゃん