【感想・ネタバレ】くらやみガールズトークのレビュー

あらすじ

※本書は、角川書店単行本『くらやみガールズトーク』を加筆修正のうえ、文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。

なんだろ? この不平等感! そろそろ口に出してもいいんじゃない? 『わたし、定時で帰ります。』の著者が放つ、女子たちの本音満載の物語。例えば――。
女性には”もやもや”がつきものだ。たとえば何回か来る人生の通過儀礼。結婚では夫の名前になり、旧姓は消えてしまう。義理のお母さんから孫を早く生んでと言われる。けれど嫁だから、夫の実家をたてて、自分の本当の気持ちはしまい込む……。最初はちょっとだけのがまんのはずが……。出産、親の痴ほう、失恋、引っ越しなど、人生は常に変わっていく。大小問わず、ふいに訪れる人生の節目で、これまで築いてきた人間関係は変わってしまう。どうして、女性ばかりがそれらを全部背負わなきゃいけないの。普段、人に言えずしまい込んでいる嫌な気持ちを、見つめ、解放してくれる物語の数々。くらやみから聞こえてくるのは――女子たちの本音。私たちはもう一度、生まれ変わる。解放される。自分のために!すべての戦う女性たちのための応援歌!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

訪れた人生の転機に伴い、周りから課せられる軋轢や抑圧。主に女性に起こるそのことは、よくあることと言ってしまえばそれまでだけれど、溜め込んだ鬱屈はどこへ行くべきなのか。現実に即しているのに、読むうちに現世と幽世の境目があやふやになってしまうような、独特の読み口の怪談短編集です。
一番印象的なのは「花嫁衣裳」でした。ここでで描かれるのは、結婚。本来は誰にでも祝福されるようなことだし喜ぶべきことなのに、この不安と不快感は何なのでしょう。新生活というのが新しい自分として生きることなら、古い自分は死んだということのか。押しつぶされすり減っていく主人公の前に現れた怪異は恐ろしいのだけれど、どこかしら優しさも感じられました。そういえばその前の「鏡の男」の怪異もなんだか優しいんだよね。人間の方がよほど醜悪に思えます。
一番怖いのは「藁人形」です。これはいわゆる怪異は登場せず、ひたすら人間の情念の物語で、どこまでも邪悪で救いようがありません。これと比べると、本当に他の怪異の優しさが身に沁みました。「ガールズトーク」のあの子たちすら可愛いとしか思えませんよ。
ラストの「帰り道」にははらはらどきどきしっぱなしでした。迷い込んでしまった異世界から、少女は無事に帰れるのか。彼女が見た世界の不思議さも魅力的。謎の看板の数々が、センス良すぎでした。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

もやもやするーー!!そして、わかるーー!!
って感じ。
オムニバス形式で8話からなる短編集。
ポップで可愛い表紙からは想像できない、ちょっとゾゾっとしてしまうようなお話ばかり。
どんな怖さっていうかというと、強いものに虐げられて踏みにじられてしまう女性たちの本音が、淡々としてて、だけど静かな炎のように熱く揺らめく感じ。
諦めとか、でも堪え切れない憤りとか、愛情とか。
ある種の怨念?みたいなものを感じるんだよねー。
しかも、男性側は悪意がないと思ってるところがまた...。
あたしが印象的だったのは「花嫁衣装」
結婚したら当たり前のように夫の姓を与えられて、嫁にもらわれたとの名目のもと、まるで「モノ」のようにされてしまうのではないか、という不安と嫌悪感がものすごく怖い。
妊娠中、義父にお腹を触られ、「いつから私は勝手に身体を触られてもいいような人間になったのだろうか?」(本が手元にないので、ニュアンスです。)
ってところは、ほんとにわかりすぎて、気持ち悪すぎて倒れそうになった...。。
そして夫は「悪い風にとらないでよ。」って、わかってくれない。。
怖いよーー。
でも各編、最後は希望があるラストだったりもするので、ズーンとはならないかな。

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2025年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

対岸の家事のドラマをみて原作者が気になったので手に取った一冊。
タイトルからブラックな女子トークの話か…?と
思いきや、なかなかのホラー!!
鏡の男を読み終わってこわくなったので
日の出ている時間に読み切りました。笑

子育て真っ只中世代として『獣の夜』は分かりみが過ぎる…!!抱っこした時にふと気づく、我が子の真っ白に輝くすべすべ肌と自分のカサカサくすんだ手のコントラストを見るたびに話中の「人間をやめた」というフレーズを思い出すようになりました。
自分はどうあれ絶対にこの子は守らなければと思う気持ちは本当に獣の本能でしかない。人間も所詮は動物なんだなと思い知らされる。

『花嫁衣裳』の気持ち悪さもわかるし、
『子育て幽霊』の切なさも沁みたな。
短編集のようで読みやすいけれども、
女性の人生が詰まった濃い〜〜一冊でした。




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2025年04月28日

Posted by ブクログ

女性が主人公のほの暗い話の短編集。
ひとつひとつが短くて読みやすい。
「花嫁衣装」
花嫁衣装が白いのは、一度死んで、婚家の人間として生まれ変わるという意味があるから。女性が姓を変えるのが当たり前の時代。でも、それまで一緒に生きてきた苗字を捨てていく作業は、自分が死んでいくように感じる。なんだかそのモヤモヤな当たり前は、変えていきたいところだと思う。

「藁人形」
呪の藁人形。恋は人を変えると言うけど、この短編は恋に狂わされる女性が多く描かれており、本作の主人公もそのひとり。


「獣の夜」「子育て幽霊」
子育ての壮絶さというか、母が命を削って子育てをしているのだなと感じる。

「変わるために死にゆくあなたへ」
カースト上位グループを祝福組と呼ぶのが斬新。ちな下位は「そうでない組」

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2024年03月21日

Posted by ブクログ

八つの短編集
思ったよりホラーでした
そして“くらやみガールズトーク”
納得のタイトルです

さてさてさんのレビューを読ませて頂き、気になっていた一冊で、初読みの作家さんです

二【花嫁衣装】
「結婚前の私はもういなくてね
 いまの私はたぶん別のなにかなの」
「だから死んだと思うようにしてる」
こんなセリフが出てくる。
これを読んで
あぁ、私はこれまで何回も死んだのかもしれない。
と思った。
本当の私って、どこへ行ったのだろう?
でも「死んだ」と思ったら何だかラクになった気がする。

五【獣の夜】
六【子育て幽霊】
この二編は、子育て経験のある人には刺さるかもしれない。
小さな子供の温かさと息使いを耳元に感じるほどの描写ですが、結構怖いです。

私が一番好きなのは
八【帰り道】
曾祖母の死と妹の誕生という経験をする小さな主人公。
生と死、そして希望。
“怪談”であるからこその絶妙さが好み。

朱野さんの他の作品も読んでみたいと思いました。

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2023年04月19日

Posted by ブクログ

『わたし、定時で帰ります。』で働く女性たちの日常をリアルに描いた朱野帰子さんが、本作では一転して女子たちの“くらやみ”を描く。

『幽』などに掲載された八編を収録。とはいえ、いずれも単なる怪談ではない。
仕事や人間関係の中で揺れる女性たちを、あまりにも現実的に描くがゆえにホラーとなるもの、逆に少しファンタジーの気配を帯びたものと、作品ごとに設定を変えながら“女子たちのくらやみ”を読ませてくれる。

ホラー風味の物語の底には、職場の温度、家族や親族関係の中に潜む言葉にしづらい違和感を潜ませています。
中でも「花嫁衣装」に描かれた、昭和には確かに存在した“嫁ホラー”の気配が印象的でした。

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

解説でホラーと書かれているのをみて納得した。全部読み終わると女性特有の人生での分岐点が死としてそこから生まれ変わる話だとわかった。これまでの自分を失ってもちゃんと生きていけると言われたようで心強い。

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

ちょっとファンタジー要素あり。ファンタジーをあんまり読むタイプじゃないので、世界観に入っていくのに少し時間がかかった。前半はこの本あんまり合わないかも?と思っていたけど、後半になるにつれどんどん合う内容になっていった。
なので、好きだったのはラスト2編
「変わるために死にゆくあなたへ」
「帰り道」

いろんなきっかけで今の自分が死に、新しい自分が生まれる。っていう考え方が新鮮でいいと思った。私だけじゃない、みんな今の自分が死ぬのは怖いんだってことがわかったのは、うれしかった。

ほっこり系小説が続いていて刺激的な内容を求めていたので、表紙がイマドキで面白そうという理由で借りた。笑やっぱり味変も大事!

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2024年12月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

鏡の男
私
実家から脱出した。

母
つねに妹のことを心配している。

父
自信のある男。

彼
夢遊病。


花嫁衣装
私

父方の伯父

祖母

職場の先輩
二年前に結婚して妊娠九ヶ月目。

大伯父


ガールズトーク
私
こけしを集めている。

四十代後半の会社経営者
こけしを収集している。


藁人形
松本祐実
まじめに、人に迷惑もかけずに、一生懸命生きてきた。冷凍食品を製造する会社に勤めている。三十三歳。

高田圭介
大手スーパーに勤める営業部員。経営企画室に異動。

鶴橋
祐実の先輩。ふっくらした美人。三十六歳。バツイチ。

坂口
祐実と一緒に冷凍ピザの開発をしている。

芽衣子
圭介の妻。


獣の夜
子供を産んでから完全な眠った夜はない。


子育て幽霊
芙美

母
アルツハイマー。


変わるために死にゆくあなたへ
松木陽菜
小学六年生。中学に進学。

母
恋愛なんかしなくても幸せになれるわよた陽菜に言った。

原口翔
陽菜がいいなと思った同じクラスにいる男子。


帰り道
鈴音
小学三年生。

ひいおばあちゃん
九十八歳で亡くなる。

お母さん
妊娠中。

おばあちゃん


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2024年11月13日

Posted by ブクログ

ライフステージが変わる度に、元の自分は死んでいく……結婚、出産、子育て、介護。
経験してることは殆ど無い(失恋のみ)なのに心に刺さるので、経験者だともっと心にくるんだろうと思います。
「鏡の男」と「花嫁衣装」の描写がキツくて読むのを諦めそうになりましたが、「獣の夜」「子育て幽霊」が圧巻でした。あんまり大きく出るのは好きじゃないけど、老若男女読んで欲しいこれ。。。ここの4篇だけでも。
ラストの「帰り道」もしみじみ良かった。良い話だ…と思ったらラストそうきたか…。びっくりだけれど彼女は強く生きていくだろうな。
思ってたより怪談話でした。しんといけれど面白かった。

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2023年10月16日

Posted by ブクログ

女性を主人公にした8つの短編集。
どこにでもあるような女性にまつわる話だが、視点を変えると背筋がゾクっとなる怖い話になる。
自分ではあまり気にならないことが、気になる人には気になるし、譲れないところでもあるんだなと思った。
女性って、我慢する生き物なんだろうな。

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2023年08月22日

Posted by ブクログ

婚約中の私にまたもや母が貸してくれた1冊。
なんでですか??
私が、「結婚し、黙ってたら自分の名字のままでいける風潮の男はずるい」と言ったからですか??
……ちなみにそれに対する直接的なアンサーは書かれておりません。
ホラーテイストの短編もあって、ホラー小説が嫌いじゃない私にはそこそこに楽しめた1冊。
でも一番怖かったのは(おそらく幽霊の話ではない)、「鏡の男」。なんでしょう、ラストのその先に幸せの欠片も見えないんですけど。

全体通して、どうしてなかなか、結婚生活に明るさを見いだしにくい内容なのですが、なんというかこう負けないぞという気持ちにもさせられました。
あと、結婚後にもしこんなこと言われたらどうしてやろう?ってシミュレーションもできました笑

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2022年04月05日

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