【感想・ネタバレ】最後の晩ごはん 後悔とマカロニグラタンのレビュー

あらすじ

芦屋の定食屋「ばんめし屋」に節分の時期が。
巻き寿司の提供で盛り上がる中、海里の後輩・李英が店を訪れる。
体を壊し役者を休業中の彼は、海里が通う朗読のレッスンに参加したいと言う。
海里は快諾するが、師匠で女優の悠子と李英のやりとりを聞いて、
李英のほうが才能があるのではと愕然とする。
それを機に仲違いしてしまうが、
店長の夏神のはからいで、有馬温泉に2人きりで旅行することに……。
友情と親子愛に涙溢れる第17弾!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 李英への海里の嫉妬がせつない。近くにいて誰よりも良さを知っているからこそ生じるもの。お互いの意見を吐露して話すシーンが最高でした。

 そして今回は悠子先生がもうすごい。
 師匠としての心構え、母親としての思い、女優としての矜持。全てが見事に組み合わさって倉持悠子としての彼女が作られていて、そのどれもが魅力的。

「共同設計者として、そして共に現場で試行錯誤する仲間として、私はあなたという役者が育つ過程をいちばん近いところで見守り、たまに手を貸し、そして……いつかあなたが独り立ちした後も、五十嵐海里という役者の中に、自分が積んだ煉瓦をみつけてこっそり喜びたい。それが私の先生としての夢よ」

 誰の中に残る自分。
 それは逆に、自分の中にも誰かがいるということ。そうやって影響し合って、絡まりあって、僕らは僕らを造り上げていく。
 わたしという人格はわたしであって、わたしだけではない。誰かが掛けてくれた言葉や思いが重なりあって、わたしが造られている。

 だからこそ、別れは余計につらくなるのかなとか。最後の卵焼きのシーンがとても印象的でした。
 李英と海里の二人の朗読のシーンも楽しみです。

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2023年04月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今回もめちゃめちゃ青春しててとても良かった、、

芸術は自分の腕前がどれくらいかっていう可視化が出来ないから、人の言葉にすごく左右されて、それで自分を見失いそうになるのめちゃくちゃ分かる。

「話したい相手とは話したいと思ったときに話せることが、何よりの幸せ」の言葉がすごく胸に刺さった。

海里と李英のふたりの舞台早く観たいな!

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2022年03月19日

ネタバレ 購入済み

涙が……

優しい犬とカレーライスの方を、先に読んでしまったので、ちょっと残念。シリーズ本は、纏めるか、ナンバーを入れて欲しい。
倉持家の亡くなった息子さんの霊が、消えてしまう前に、両親との仲直りとお別れを、きちんとさせてあげられて良かった。じ~んとして、涙が出た。

#泣ける

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2024年09月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

海里くんのいいところは、自分の感情をちゃんと自覚できるところ。というかこのシリーズに出てくるメインキャラはみんな、とても理性的で魅力的。

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2022年06月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

マカロニグラタン。内容的には卵焼きじゃないの?と思ったがさておいて。李英に嫉妬して八つ当たりした海里。喧嘩中の二人は夏神の計らいで、温泉に行き仲直り。宿屋のご主人の言葉が、後々海里の中で生きてくる。久しぶりの幽霊登場。本来ならこれがメインのはずなんだけど、倉持夫妻と息子さんの再会と別れのシーンも、なんだかあっけなく終了。
シリーズ初めの頃は、もっと頻繁に幽霊登場してたけど、今はもうばんめし屋には来なくなったのか?お店で提供する料理のシーンもあんまりないし、テーマが取っ散らかってきて、なんだかもやもや。

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2022年06月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【目次】プロローグ/福と鬼/抱えたもの/それぞれの荷物/苦い卵焼き/まるくおさめる/エピローグ
 シリーズ17作め。
 節分の時期。前半は、海里と李英の話。海里は、体を壊し役者を休業して静養中の後輩・李英から朗読のレッスンを見学したいと頼まれる。師匠で女優の悠子の許可を得て、李英もレッスンに参加。作品の解釈や悠子とのやりとりを通して、海里は李英に嫉妬するが、そんな自分にも腹を立て、二人は仲違いしてしまう。ぎくしゃくする二人を気づかう店長の夏神のはからいで、二人は有馬温泉へ。
 後半は、悠子夫婦と亡き息子をめぐる親子の情愛がテーマ。ロイドが活躍(?)

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2022年04月12日

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