あらすじ
ジュゼッペのあだ名は「トリツカレ男」。何かに夢中になると、寝ても覚めてもそればかり。オペラ、三段跳び、サングラス集め、潮干狩り、刺繍、ハツカネズミetc. そんな彼が、寒い国からやってきた風船売りに恋をした。無口な少女の名は「ペチカ」。悲しみに凍りついた彼女の心を、ジュゼッペは、もてる技のすべてを使ってあたためようとするのだが……。まぶしくピュアなラブストーリー。
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Posted by ブクログ
映画を見に行く前に再読。
新しいことに次々夢中になるトリツカレ男のジュゼッペがある日憑りつかれたのは、笑顔の奥に陰りを隠した女の子ペチカ。ジュゼッペは昔取った杵柄を駆使して彼女の笑顔の曇りを取り除くためになんでもするのだが…というお話。
おとぎ話みたいなラブストーリーで、すべての要素がパチンパチンとキレイに収まっていく面白さ、優しく包み込まれるような心地良さがある。ペットのハツカネズミくんが飄々としてるけど健気でいいんだよなあ。
最後の「特別サービス」で駄目押しのハッピーエンドを見せつけられるのが好き。
Posted by ブクログ
「一万円選書」の本の中で、店主のいわたさんが紹介していた本。
とても温かいハッピーエンドのラブストーリーで、童話のような感じだが読みやすかった。
タイトルのトリツカレ男とは、そのまんまの意味で、すぐに何かにとりつかれてしまう男ジュゼッペの話。
オペラ、三段跳び、外国語、昆虫採集、サングラス集め…次から次へとりつかれるとそれに夢中になってしまう男が、ペチカという少女に出会い…という話。
レストランの主人やツイスト親分をはじめ街の人たちもなんだかんだ言いながらジュゼッペを温かく見守っていて、その関係性がいいなと思った。
周りにどう言われようと、何かに夢中になれるということ自体が幸せなんだろうなと考えさせられる本だった。
ペチカもすごく良い子だというのが伝わってきて、最後、ハッピーエンドで良かった。
⭐︎3.5