【感想・ネタバレ】びっくり箱殺人事件のレビュー

あらすじ

箱の蓋をはね上げ、バネ仕掛けの人形のように男が飛び出した。だが瞬間、まえのめりに倒れこむと激しく痙攣し始めた。男の胸には、箱の中に強いスプリングでとめられた鋭い短剣が突きささって……。スリラーふう軽演劇『パンドーラの匣』の舞台で起った、恐怖の殺人事件! 名推理で犯人を追いつめる等々力警部の活躍は? 本格推理小説の異色傑作。ほか「蜃気楼島の情熱」を収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『びっくり箱殺人事件』は横溝正史の中でも異彩を放つ作品と言われていたが、読んで少し唖然とする書きっぷり。特に地の文が、「本当に横溝なのか?」と思うほどにはちゃめちゃなのである。そして、登場人物が個性的を通り越して際立つのも特徴。また、200ページの中で4人の連続殺人、ラブ・ロマンスと読んでいて「えっ?」となるが、最後はきちんと解決まで持っていくからこの書き方はさすがだなと思わずにはいられない。
もう一編の『蜃気楼島の情熱』はお馴染みの金田一耕助が登場。前に他作品に収録されていたのを読んだが、当時は中学生だったために内容は全く覚えておらず、読み返してとても新鮮な気分に。
犯人たちが人の皮を被った外道だったため、最後に自殺で逃げなくてよかったと一安心。(金田一耕助シリーズあるあるで犯人は最後に自殺するので)
令和の時代になっても面白さを感じるのが横溝正史。やはり横溝正史を読まずしてミステリは語れない。

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2022年09月30日

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