あらすじ
鑑定人・氏家京太郎シリーズ第二弾! 異臭のするアパートで、天才ゲームクリエイターの九十九が腐乱死体となって見つかった。部屋には九十九が何者かに殺された形跡が残っており、現場に残っていた体液と一致した容疑者の御笠が逮捕される。しかし御笠は犯行の否認、一度も九十九の家には足を踏み入れていないと主張する。弁護士は民間の科学捜査鑑定所〈氏家鑑定センター〉に再鑑定の依頼をするが、依頼を受けた室長の氏家は、容疑者の名前を見て動揺を隠せなかった。御笠は氏家のいちばん親しい級友だった。
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Posted by ブクログ
氏家さんの過去とそしてその事に影響をあたえた昔馴染みの友人、分かりやすく読めました。
こちらの本の冒頭部分の物凄い描写で、このシリーズを読むのを躊躇っていたけれど、公的ではなく民間だからこその活躍を時として心地いいほどの着地点。まさか!の結末に驚きと感動でした。着眼点が「紙」ってなぜ最後まで引っ張ったか、何だかすぐ分かりそうだけど…
Posted by ブクログ
中山七里の小説で久しぶりのヒット。が、「容疑者Xの献身」や「ソウルケイジ」的なトリックでは?と途中で思ったが、まさかの「容疑者Xの献身」だった。トリックのために他人を殺害するには、「容疑者Xの献身」や「ソウルケイジ」の犯人のように、愛する人への愛情やそれ相応の覚悟を持って欲しいと思った。そのように描いているから仕方がないが、残念ながら本作の犯人のそれは薄っぺらい。
それを差し引いても幼馴染の無罪を信じて行動する主人公は熱く、物語は面白い。ミステリーの面白みはトリックの奇抜さでは無い事を実感。
途中で何度も「御子柴弁護士を!」と思うタイミングで、「あの悪辣な弁護士なら」みたいな記述があるが、御子柴弁護士シリーズだったら逆にここまで面白い物語にはなっていなかっただろう。
Posted by ブクログ
やはり身内が犯罪に巻き込まれるのか!
と思いつつ、今回はこれしかページ数がないの!?と思うくらい濃厚でした。
部屋の清掃の描写が凄すぎてゾワゾワしましたー。
真相は、なるほどな感じですけど、九十九氏は何だかちょっと可哀想な気もしました。人として。
可哀想と思うことが傲慢なのかもですけど。
すげぇなぁ科学捜査。
クールな氏家さんの過去と熱い思いがわかって最高でした。
次回も楽しみ。