【感想・ネタバレ】迷路の花嫁のレビュー

あらすじ

かけ出しの小説家松原浩三は、ふとしたことからとてつもない恐ろしい事件に巻き込まれていった。暗い夜の町を散策していた彼は、偶然行き会った若い女の異常な様子に不審を抱き、後を追いかけた。だが、通りがかりの警官と共に、女が消えた路地へ踏み込んだ彼は戦慄した! 軒灯にヤモリが這うクモの巣だらけの無気味な家、そして縁側からまっ赤な猫の足跡が続き、血の海と化した座敷には、無数の切り傷から鮮血をしたたらす全裸の女の死体が……。横溝正史の傑作長編推理小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

めちゃくちゃ面白かった。今までの殺人事件の謎を解いていく話というよりも、最低非道な人間にやり返すというか痛い目をドンドン見させていくというスカッとするような物語だった。いつしか、殺人事件の犯人を見つけるよりも、最低非道な人間が落ち目になっていく様子をドキドキしながら折っていた。ただ最後はハッピーエンドなんだろうけど、物悲しいもので涙が出た。もちろん奇怪な犯人を追い詰めるのも楽しいのだけど、今回みたいな敵討ちのようなスカッとする話も気分変えというか良かった。

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2023年06月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

金田一耕助の物語としては異色だろう。
彼はあくまで添え物的な立場だし、推理がメインかというとそうでもない。
金田一耕助ものらしい凄惨な殺人事件も起きるが、中盤は寧ろ殺人事件の話の影がなくなるほど。
これは資産持ちの小説家の男性による、ある霊媒師に食い物にされていた女性たちの救済の物語だった。
この男が段々と羽をむしられるように丸裸になっていく終盤はすかっとできた。
女性たちも一部を除いて、いい相手と出会えて救われたのもよかった。

ただそんな彼女たちを救った英雄の末路が……
最初は信用ならないなこいつと思いながら読んでいたのに、最後は「おい、おまえ消えるのか!?」と動揺する羽目になってしまった。
まあ、金田一耕助ものだと、この立場の人は大抵こうなるので、逃れられない運命だったのかもしれない。

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2023年09月09日

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