あらすじ
没落華族令嬢が生贄として嫁いだ先。
それは愛を知らず、人を嫌う死神だった――
帝都・小石川で紡績業を営む新華族・三条家のもとで働く千鶴は、もともとは華族として三条家よりも立場が上だったことから、日々嫌みや蔑みの言葉を投げつけられていた。
そんな中、街では病が流行り、次々と人々が“ある言葉”を残し、亡くなっていた。
「枕元に死神が立った――」
病を流行らせ人々を死へと導く死神の怒りを鎮めるため、千鶴は「生贄の花嫁」に選ばれるが…
没落令嬢と死神。孤独な二人の明治浪漫譚。
「お前を殺める前に一つだけ願いを叶えてやろう。」
千鶴が死神に願った最期の願いとは…?
本作のヒロイン・千鶴は没落令嬢で、現在は使用人として三条家でひどい仕打ちを受けながら日々奉仕していました。
そんなある日、町で流行っている疫病を鎮めるために千鶴は「死神の花嫁」として身を捧げて欲しいと請われます。
死神の「花嫁」と聞くと聞こえは良いですが、要は疫病を鎮めるための代償、生贄です。
家族がバラバラになり、使用人としても酷い扱いを受け、挙句の果てには死神に嫁がされる…。
なんとも不遇な扱いを受けてきた千鶴と、周囲から恐れられている死神。
決して幸せとは言えない環境下にいる似た者同士の2人ですが、どのような関係性を築いていくのでしょうか。
なんて不幸なヒロインのお話なんだ、と思う方もいるかもしれませんが、本作は読み進めるごとにヒロインや死神、その周りの登場人物たちの優しさが見えてくる、温かい作品なのです。
死ぬ前に願いを1つ叶えてやる、との死神の質問に対する千鶴の返答も、必見です。
良い意味で予想を裏切る展開ですので、ぜひ皆様におすすめしたい作品です!
感情タグBEST3
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一之助
一之助の過去が垣間見えたお話でした。
きっと辛い思いをしてきたのだろうけど、優しい死神がいてくれてよかった。
果たして、一之助はどんな選択をするのか…気になります。
5話。
八雲様も千鶴ちゃんも優しいなぁ〜。一之助君が笑顔で幸せに包まれて大きくなって欲しいな。
今後の八雲様と千鶴ちゃんも気になる。
優しい気持ちになれるから
死神と生け贄の娘との単純なラブストーリー、なのだが、それほどのスリリングさはない代わりに、思いの外やんわり、普通のラブで次の進展が気になる気になる。ついつい、買ってしまった。
最後の落ちが読めそうで読めないのもよいかも。
折角、出会えたのだから、最強コンビになって欲しい。
死神5
いちのすけくんが、死神さまのお家にいる理由、そういう事情からだったんですね~。こどもの虐待問題。そういえば、今の日本の法律では、大人たちがそれを救うために動きにくいよな~と、このお話を読んで思いました。
うわぁ
最低のオトコって、いつの時代もどこにでもいるのね……。
いちのすけくん、気の毒な境遇だったね。
八雲サマが助けてくれてよかったね。