あらすじ
人類は今、「禁断」に触れる…!!
偶然。あるいは必然なのか。
数奇な運命にいざなわれ、
ある共通の力を持った少年と少女は出会う。
「生命を、創造する力」。
その出会いは、近い将来、
世界が新たな局面を迎えることを意味した。
「内藤死屍累々滅殺デスロード」の作者がおくる
新たなる叙情派ホラーエンターテインメント!!
感情タグBEST3
怖いけど深い
哲学と呼ぶにはダークで怖い。
しかし物語の根底に流れるものは哲学の様で、真理を探究する詩の様でもある。
読んだ後味は良くは無いけれど、また読みたくなる作品。
長所と短所
長所と短所のある作品と感じた。
まず、小説っぽい構成はマンガとしては新鮮味がある。
それぞれのパートで主人公が変わり、それが最終的に元々の主人公の話に収束していく…という手法で、小説ではよくあるパターン。
その他、推理小説や小説家の話が出てくるなど、作者は小説好きなんだろうなと思う。
この構成と、淡々とした語り口は味があって良い。
ストーリー自体も、街の小さな話の寄せ集めでありつつも壮大であり、むやみにバトルなどが出てこない点もいい感じ。
この辺りもマンガより小説寄りかな。
一方、絵はかなりヘタ。
ゲッサン連載という事でまだキャリアが浅く仕方ない面はあるのかもしれないけれど。
人物画の正面はいいのだが、横顔などが目が大きすぎて違和感大。
また、男性モブキャラがいかにも「モブ」という顔つきで、これもこなれていない感じがする。
ストーリー展開も、やや強引というか、唐突な面が感じられる。
例えば、2巻の指の話もそうだが、こちらは後でオチが付いた。
ただ、「指そっくりな虫がいるかどうか図書館で調べる」というのはちょっと飛躍しすぎな気がする。
こういう不安要素があるため、最後まで読んで満足させてくれるかにもちょい不安が残る。
ただ、流れとしては嫌いではないし、先が気になるのも確か。
絵も展開も、もう少しこなれていればかなりの作品になった可能性もあると思う。