【感想・ネタバレ】辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版のレビュー

あらすじ

足尾銅山の鉱毒で甚大な被害を受け、反対運動の急先鋒となっていた谷中村は、絶体絶命の危機にあった。
銅山の資本家と結託した政府が、村の土地を買収し、遊水地として沈めようとしていたのだ。
反対運動の指導者、田中正造は、村を守るため、政治権力に法廷での対決を挑む。
だが、それは果てしなく、苦難に満ちた闘いだった。
日本最初の公害闘争を巡り、権力の横暴に不撓不屈の精神で立ち向かった人々を描いた伝記文学の傑作。
解説・魚住昭

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Posted by ブクログ

ネタバレ

足尾銅山の鉱毒被害に遭った谷中村村民と田中正造が最後まで立退に反対し、政府による居住地の打ち壊しに遭っても最後まで抵抗していく話。
辛酸という言葉以外見つからない谷中村の過酷な状況。

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2025年08月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

その独特な風貌や日本で最初の公害闘争に身を投じたというエピソードから、気になっていた田中正造。
この本を読んでみて、先見の明があり、清貧な聖人のような人というだけでないことがわかった。妻をぞんざいに扱い、事務手続きでもミスをし、そしてとにかく頑固。
しかし、人を巻き込むエネルギーにあふれ、谷中村残留民に寄り添う気持ちも人一倍あった。
正造は、聖人のようでもあり狂人のようでもあった。
この本は二部構成になっていて、後半は残留民たちが正造の遺した強烈なエネルギーに後押しされて、権力と苦闘を続ける様が書かれている。

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2021年09月02日

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