あらすじ
デビュー以来、さまざまなアニメ作品で、数多くのキャラクターの声を担当してきた、声優・林原めぐみ。
どのようにそれぞれのキャラクターたちと向き合ってきたのか。
そして、彼や彼女たちからどのような思いを受け取ってきたのか。
作品や演技、アフレコ現場などに関するエピソードに加えて、
読んだ人が今を生きていくうえで、ちょっとしたヒントになるような……
そんなメッセージを随所に込めて、書き下ろされた一冊。
漫画家やクリエイターから寄せられたイラストやコメントも収録。
◇80年代に教わった
青い服の女性 忍部ヒミコ アルフレッド・ヨードカス・クワック 春日エリ 早乙女らんま クリスチーナ・マッケンジー
◇90年代に教わった
バカボン ミンキーモモ パイ/三只眼 夏目温子(ヌクヌク) 天野あい 幻海(若年期) ナナミ・シンプソン 藤宮紅葉
綾波レイ リナ=インバース 里穂子 ティラ・ミス ライム ムサシ フェイ・ヴァレンタイン キャナル・ヴォルフィード 灰原哀
◇00年代に教わった
恐山アンナ 稗田倉子 天使恵 パプリカ/千葉敦子
◇10年代に教わった
ルーン=バロット 若狭 桜沢翠 ロンパース レベッカ 白面の者 みよ吉 六道乙女 才賀しろがね(ほか) フローラ
特別寄稿(敬称略・掲載順)
神志那弘志
高橋留美子
岸義之
高田裕三
桂正和
貞本義行
神坂一
あらいずみるい
北川みゆき
冨安大貴
安田周平
一石小百合
湯山邦彦
青山剛昌
武井宏之
西森博之
安野モヨコ
尾田栄一郎
雲田はるこ
藤田和日郎
感情タグBEST3
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林原めぐみの声優の在り方
そのキャラクターの日常を想像し、
生きてきた年月を想像し、
好きなこと、嫌いなこと、日々の癖を想像していくと、その人物が憑依してくる
リナインバースが呪文を唱えるとき、
それは長年唱えているものなので、
自然と出てくる念仏のように自然に
幽遊白書の玄海、
見た目は若くても中身はお婆さん。
若々しく力強い声と、
人生経験の重みを持った声の想像。
自分のキャラクターの大切な人が死んでしまうと、自身も寝込むほど落ち込む
Posted by ブクログ
スター声優として第一線でご活躍されてきた林原めぐみさん。
これまでに担った主要なキャラを、演者視点から振り返ってくれています。
ご自身の当時の想いを言語化するのが上手だなぁ…さすが沢山の役と向き合ってこられた声優さんだなぁとまず初めに感じました。
私がアニメを観るようになった子供の頃(小学生~中学生)から林原さんは大活躍されていたので、リアルタイムで見ていたアニメキャラは本に載ってて嬉しかったし、知らない作品のキャラについても面白く読みました。
しかも原作者さんからの、書きおろし画(林原さんへのコメント)付きなのがまた良い感じ!
ダメ出しから逃げず妥協せずに、役と向き合って声をあててきた事が伝わってきました。
「声優・お芝居」という観点から人生そのものへの向き合い方、哲学的な学びがある本でした。
まだ観た事ない作品は、今後観れたらいいな。
懐かしい気持ちにもなれたし、バイブルにしたいと思える本でした。
Posted by ブクログ
この本からも、林原さんの大きなエネルギーが伝わってくる感じがしました。少し変な意味ではなくて、スピリチュアルさがあるというか、精神世界に理解がある感じ、役との出会い、縁や流れの話も興味深かったです。
(古代の、何か国をまとめたような力のある巫女さんのイメージが勝手にあります)
綾波レイ役を演じる時のエピソードが心に残りました。
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声優で1番大好きな方です。
今まで林原さんが出ているアニメを見て力を貰ってました。
この本を読んであのアニメのアフレコ時はこういう気持ちだったんだ、とか知れてとても嬉しいです。
そしてアニメキャラクターから学ぶ哲学的なところも良いなと思って読んでました。
今読み切ってこの本に書かれているアニメが観たくなります。
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林原めぐみさんの声優人生を振り返る一作。
30年以上のキャリアから紡がれた真摯な人格を感じた。
数多くのキャラクターそれぞれに対しての思い入れやエピソード、また各人気作品の原作者らからの愛に溢れたイラストやコメントも寄稿されており、とても意義深いものだった。
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林原めぐみは中学生くらいの時にラジオを聴いて声優というものをちゃんと認識するきっかけになった存在。その頃から閣下やめぐねえと呼ばれて、周囲やリスナーから頼られたり恐れられたりした姉御分だった記憶。
最近の作品は余り見られていないけど、耳が覚えているからかライジンオーの配信や幽白の再放送でもモブの声にも勝手に反応してしまう。本書を読んで思っていた以上に幼い頃から声を聞いていたことに気づかされたけど。
そんな彼女が役を通じて何を感じていて何を伝えたいかを改めて文章として表した一冊。メッセージは自分より若い世代に向けたもののように感じるところもあるけれど、あの頃聴いたラジオのように心の中にそっと染み込んでくれていそうな読後感でした。
レジェンド声優の濃密な歴史本
林原めぐみさんの声優人生集大成となる本です。1986年から約30年以上、第一線で活躍した人の目線からキャラクターや作品、製作者の方々とどう向き合って学び、経験したかを濃密に書かれています。約38作品について記載されており、また複数の製作者達のコメントと多角的に複数作品の話を1冊の本で読めるのは豪華だと思いました。版権元の協力企業数と製作者の多さが、林原めぐみさんの実力と実績、信頼と評価の凄さがわかります。
この後の文章は雑談です。レジェンド級の声優本は恐らく稀でアニメや声優の背景をより、深く知りたい人にはかなりお勧めです。声優業で生活できる役者は声をあてるコンテンツの数で決まってしまうため、主要約300人程と言われており、人気商売に見えます。昨今アイドル的な色が濃くなり、アニメもワンクールで約3ヶ月で消費され、声優の入れ替わりと作品の消耗が激しく、厳しい業界に見えました。その中で林原さんは10年,20年長期に1つのキャラクターを演じてるビックコンテンツの作品を複数演じられており、レジェンドです。
林原さんは声優、声優の歌手活動のエンターテインメントの市場を広げた先駆者の1人です。今の時代、大きな企業や事務所に縛られない仕事も可能になり、個人の実力次第で、個人の裁量が受け入れられるつつある時代ですが、自身の裁量で働く社会人としてもパイオニアな気がします。声優にチャレンジする当初、声優がダメだった場合のリスクを考慮し、声優の養成所と両立して看護師免許を取得されております。声優業が軌道に乗って、自身の裁量で仕事するために個人事務所を設立されております。好きな=仕事が異なり、挫折する人もいますが、声優という厳しい職人の業界で長年生き抜いてきた人の人生、学べる、知れるのは大変貴重でした。何度も読み返して、理解を深めようと思います。
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林原めぐみと言う声優が演じたキャラを振り返り
演じたキャラおよび携わった作品から得た気づきや
教訓をまとめたエッセイ
声優 林原めぐみが好きな人なら
誰しもこのキャラが好きと言うのがあると思います
映画が延期延期でようやく公開ってな感じの
エヴァンゲリオンで人気の綾波レイを演じていますが
個人的にはこれは本来の林原めぐみではない
ってな思いがあって
やっぱこの人といえば!!
スレイヤーズの「リナ・インバース」ですよ
このキャラがあるから
本には書かれていませんが
SHADOWSKILLの「エレ・ラグ」
も好きなんだよなー
普段はおふざけキャラだけどいざという時
マジな顔になって強いキャラになる
そいう二面性って感じなキャラが
好きですね
内容に少し触れてみますと
パズーにクリリンにルフィーでお馴染みの声優
田中真弓との関係性と言うか裏話が知れたのは
良かったですね
声魂は語る
近年のアニメ作は全く視聴しておりませんでしたが、林原めぐみさんが今まで演じたキャラクターを演じた体験から得た事を語り作品からの強く生きる為の林原さんの言葉の力が大変奥深い一冊だった。
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デビュー作のめぞん一刻に出てた少年Aから、林原めぐみさんがこれまで演じてこられたキャラクターから教わったこと、為になることがたくさんかかれています。
私は、めぐさんを知ったのはらんまから。
いくつか心に響くものがありましたが、とくに電影少女は、リアルタイムに、漫画も読んでいたしOVAも見ていたので余計に思い入れが強かったからなのかわかりませんが、天野あいの恋愛の例え、なるほどなあーと感じました。読者も、性別、世代により好きなキャラも違うだろうから、感じ方も人それぞれで、帯に書かれていたように、まさに、アニメは人生の特効薬。また、それがいいんだよなー。
林原めぐみさんファンにおすすめの内容なので、読んでみて。
Posted by ブクログ
林原めぐみさんは綾波レイ役などでとても有名な声優さんなのでもちろん知ってはいたのですが、
ご本人の性格などはまったく知らず。
読んでみての最初の印象は、すごく気の強い方だな、でした(笑)
キャラクターとの向き合い方がすごく真摯でまさにプロフェッショナル。
厳しく優しい姉御肌的な。
色々な声優さんに慕われる理由がわかった気がしました。
自分の人生を生きながら架空のキャラクターの人生経験から学び、吸収する……真剣に向き合っているからこそですね。
1番印象に残ったのは「夢は他人に誇れるものでなければいけないような空気があるけれど特別ではなく、とても身近でその人の人生を彩ることすべてが夢」のところです。
無意識に他人に褒められるような、立派だと言われるような夢がないとと思っていたところがあったのですが、この本を読んで自分が本当に望んでいるものがやっとわかりました。
感謝です。
Posted by ブクログ
1980年代のデビュー作「めぞん一刻」で二つの台詞を言うところから始まり、2010年代の「キャロル&チューズデイ」で「ちはやふる」で抱きしめあった女性キャラクターの声の主が同じ坂本真綾さんで、また抱き合ってますね、と笑う話で終わる。
そのように年代順に紹介されるので、作品は知っていても、そんなに古い作品だったのか、その声は林原さんだったのか、と思いながら読み進めた。
人間は嘘をつくものだ、という話が幾度となく出てきて、1〜4まで例をあげ、人間は“自分自身に“嘘をつくものなのだ、というのが印象的だった。
そのように疑心暗鬼になりつつ綾波レイを演じたとか、原作者に林原さんは少しアンナでしょ?と指摘され〜
綾波レイを演じる際に悩み、人の心を深読みした結果、多少のプロファイリング能力が身につき、自分を大きくみせる人、謝りながら反省していない人、同じことを繰り返しそうな人、などその人の言葉や行動から嘘の根幹を感じ取る。
〜ようになったらしい。p177
前半は各キャラクターの表現の仕方、後半は女の艶の出し方に悩まれていたのが読んでいて共感し、息苦しくなった。昭和元禄落語心中では、女の色気を参考にすべく夫から日本映画のアダルトポルノを紹介してもらったという話や、椎名林檎さんにプロデュースされて水をかけられて撮影した話など面白かった。