あらすじ
西郷の首を発見した軍人と、大久保利通暗殺の実行犯は、かつての親友同士だった。激動の時代を生き抜いたふたりの武士の友情、そして別離。「明治維新」に隠されたドラマを描く、美しくも切ない歴史長編。
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Posted by ブクログ
面白くて一気読みしてしまった。
残りのページ数がもうこれしかないって思ったのは久しぶり。
幕末、維新の対照的な生き方をした男二人の話。
ドストエフスキーの駅員を書いた短編にちょっとテーマが似ている気がした。
体制の変革を願いながらも、どこかで旧体制である「武士」しがみつかなければいけなかった男が悲しい。
文章もリズムは軽快。
軽快であるけども、薄っぺらではない。
説明臭くはないけれど、読み手に十分に情報が伝わり臨場感がある。
お勧めです。
Posted by ブクログ
西郷の首を発見
大久保卿を暗殺
この二人は無二の親友であり、幕末に右往左往
している間に没落していった加賀藩の物語
島田一男の名は途中で思い出したが安重根に比
べてマイナーかもしれない
本書は明治御一新に乗り遅れた状況が悲しいぐ
らい克明に描かれている
「西郷ノ首ナキヲ以テ、登文ニ探索ヲ命ゼラル」
「探索ヲナシタルニ、果シテ門脇ノ小溝ニ埋メ
アルヲ発見シ、登文、首ヲ齎シテ、浄光明寺ニ到
リ山県(有朋)参軍、曾我(祐準)少将ニ呈ス」
本書の主役の一人千田文次郎が発見した時の様子
でも昭和50年に鹿児島市の松平墓地で、鉄鍋に
入っている頭骨を発見と言う処から「西郷どん」
の首発見とか新聞ネタになったのも知った(´・ω・`)